東京フィルハーモニー交響楽団長岡公演 グランドオペラの世界
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2000年5月30日  長岡リリックホール コンサートホール
 
指揮:現田茂夫
ソプラノ:緑川まり、テノール:福井 敬、バリトン:小森輝彦
 

 
ヴェルディ:シチリア島の夕べの祈り 序曲

ヴェルディ:リゴレット  第2幕 悪魔め、鬼め(小森)  
              第3幕 女心の歌(福井)

ヴェルディ:運命の力  序曲
              第4幕 神よ平和を与えたまえ(緑川)

ヴェルディ:ドン・カルロ 第1幕 ともに生き、ともに死のう(福井、小森)

−休憩−

ヴェルディ:仮面舞踏会  第2幕 あの草を摘みとって(緑川)
                第2幕 私は君の傍らに(緑川、福井)
                第3幕 お前こそ心を汚す者(小森)

プッチーニ:マノン・レスコー 間奏曲

プッチーニ:トスカ    第2幕 歌に生き、恋に生き(緑川)
              第3幕 星は光りぬ〜終幕(福井、緑川)

 

 
 
 しばらくコンサートから遠ざかり、そろそろ禁断症状です。昨日は、職場のある柏崎で前橋汀子のコンサートがあり、行けるかと思ったのですけれど、例によって仕事でだめ。本日は、幸い5時で仕事が一段落。天気もいいし、ストレス解消にどこかへ行ってみようと決心しました。

 柏崎近辺で本日行われる公演を調べてみると、頚城村で梯剛之のピアノリサイタルがあります。値段も安いし、得意のショパンということで、これは魅力的です。こんな新潟の農村によくぞ呼んできたと絶賛したいです。これは行くしかないと思ったのですが、時刻はすでに5時半。時間はないし、会場の地理も不案内。あきらめて隣町の長岡に繰り出すことにしました。
 今日東京フィルのコンサートがあることは、以前からチラシで知っていました。ホールに問い合わせましたら当日券ありとのことで、会場に駆けつけました。

 このホールは玄関先にはよく来るのですが、中に入るのは初めてです。当日券はかなり余っていて、中央のいい席を手に入れることができました。会場は8〜9分程度の入り。楕円形のコンパクトなホールです。ステージも狭く、フルオーケストラには窮屈そうです。

 さて、現田さんの登場。隣の兄ちゃんという感じで親近感の持てる指揮者です。シチリア島の夕べの祈り序曲で演奏開始。柔らかなソフトなサウンドが響き渡ります。初めて聴く曲ですが、叙情的な佳曲でした。以下、小森、福井、緑川の好演が続きました。力強い二重唱で前半終了。

 休憩の後、仮面舞踏会、マノン・レスコーと演奏が進みました。おなじみの定番アリア「歌に生き、恋に生き」で大いに盛り上がり、星は光りぬから終幕まで一気に演奏し、感動的な幕切れを迎えました。

 各独唱者がそれぞれ実力を発揮してくれましたが、特に福井さんましの熱演が光っていた。小柄ながらも圧倒的な声量でした。会場の拍手は鳴りやまなかったですが、アンコールなしで公演は終了しました。花束を渡しそびれた人もいたようです。

 こういうコンサートは地方ではなかなかなくて、大いに楽しめました。700席という中規模ホールで、フルオーケストラに独唱と贅沢なコンサートでした。独唱には程よい空間で、十分な声量で響き渡っていました。ステージと客席が近接し、一体感を生んでいました。大ホールでは味わえない良さを感じました。
 オペラのピット演奏のスペシャリストである東フィルの伴奏も手馴れたもので、流麗に音楽が流れていました。シンフォニーばかりでは飽きてしまうので、たまにはオペラもいいものです。ホールオペラとまではいかなくとも、ハイライトでもいいです。もう少し発展させて、ストーリー展開もわかるようなコンサートだといいと思います。今後の企画に期待したいです。

 やっぱりたまには生の音楽に触れないとストレスがたまります。快い気分で柏崎への峠道を走っていたのですが、ポケットベルの呼び出し音で現実に引き戻されました。