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無料で行う情報セキュリティ対策

無料で行う情報セキュリティ対策

情報の漏洩やコンピュータ・ウイルスへの感染などに対し、ソフトウェア的に対処できる方法、とくに無料でできる方法についてご紹介します。

(内容が古くなったため、全面改訂中です。)

情報の漏洩やコンピュータ・ウイルスへの感染など、情報セキュリティに対するリスクは高まるばかりです。対策にかかる経費は増大し、負担に耐えきれなくなる企業も現れ「セキュリティ格差」が生まれるのではないかと言われているほどです。

個人でできることは限られていますし、完全な情報セキュリティ対策というものもありません。しかし手をこまぬいていては、さらにリスクは高くなります。

ここではソフトウェア的に対処できる方法、とくに無料で可能な方法をご紹介します。主張したいことは、大まかには次の3点です。

  • 誘惑に負けない
  • 無料でできる対策があればできるだけ実施する
  • 市販のアンチウイルス・ソフトを購入する余裕があれば購入する

なお、ここでご紹介する方法はWindows XPを想定していますが、他のWindowsでもおおむね同様であると考えています。

このようなものが本当に役立つのだろうか。こんなことで大丈夫なのだろうか、と思えるものもあるかと思います。しかし情報セキュリティには、これといった決め手がないのも現実です。

できるだけの手当はしておく。これが情報保全対策のカギになります。なお、情報セキュリティ対策は、他でもなく自分自身のためであることを繰り返し訴えたいと思います。いまの時代では、仕事を失ったり、職を失ったりすることがないとは言えません。

(2007年5月 金森国臣)(2007年11月 「インターネットエクスプローラ(IE)からFirefoxへ移行する方法」を追加する 金森国臣)


心がけるだけで出来る対策

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Windowsのアップデートをこまめに実施する

Windowsに限らず、ソフトのアップデート(更新)はこまめに行うことをおすすめします。「敵」はつねに新たな攻撃方法を編み出しています。

(1)[スタート]ボタン → [ヘルプとサポート] → [コンピュータをWindows Updateで最新の状態に保つ]

(2)以降の手順についてはマイクロソフトのサイトにある「Windows Updateの使い方」を参照してください

怪しいホームページは見に行かない

これはもう「言うは易し、行うは難し。」の代表的な事例であり、アドバイスしたとしても守られることがないのが実情です。

次善の策にはなるのですが:

(1)ホームページを見た時にダイアログが表示されたら警戒し、安易に[Yes]や[Next]ボタンをクリックしない。

(2)ブラウザのセキュリティ・レベルを一番高くしておく。

インターネットエクスプローラ(IE)を例にとると

[ツール] → [インターネットオプション] → [セキュリティ] → [レベルのカスタマイズ] → [カスタム設定のリセット]で「高」を選択 → [OK]

の手順でセキュリティ・レベルを最高に設定します。

メールの添付ファイルは開かない

感染源のほとんどはメールの添付ファイルであると言われています。素性の怪しいメールに添付されているファイルは絶対に開かないようにします。

情報を交換する場合は、できれば感染のおそれのないテキスト・ファイルやPDFファイルで行うようにします。

またアウトルックエクスプレス(OE)の場合、プレビュー・ウインドウを表示するだけで感染するものもあるとのことなので、この機能は無効に設定しておきます。

[表示] → [レイアウト] → [プレビューウィンドウを表示する]のチェックを外す → [OK]

プレビューとはメールを開封することなく、その中身が確認できる機能のこと。

フリーソフトはなるべくインストールしない

無料でパソコンの動作が快適になったり、作業効率が改善したりするとなると、思わず手を出したくなるものです。しかし、いわゆる安全に対する担保は何もないと思って間違いはないので、なるべく手を出さないようにします。

それでもなお必要とするソフトがあれば、インプレスが運営する「窓の杜」でまかなうようにします。通常であれば、大体のソフトはここでそろうはずです。(下記の「無料のソフトでできる対策」とは若干矛盾してはいるのですが…)

ウイニー(Winny)などのファイル交換ソフトは使わない

ファイル交換ソフトの使用を禁止する通達があっても使ってしまう人は使ってしまいます。罰則を厳しくしてもなお使用する人はいます。こうした場合、対策の取りようがないのが実情です。

私物パソコンの持ち込みを禁止するのは当然としても、使用しているパソコンについては管理者による定期点検をおすすめします。シマンテックから「Winny検索ツール」が提供されています。

フォルダを暗号化する

Windows XPではフォルダやファイルを暗号化する機能が提供されています。マイクロソフトのサイトに詳しい説明がありますので、それを参照してください。

Windows XPでフォルダを暗号化する方法

ただし、FATファイル・システムを使用しているボリューム上のファイルまたはフォルダを暗号化できません。

不要なファイルは消去する

顧客からの要望がないかぎり、預かったデータは不要になった時点ですべて消去します。後々のためにとっておこうという心理が働くのは仕方ないのですが、万が一ということはいつでもあることなので、自分自身のために注意を払います。

例えば、こういうことがあり得ます。社外に重要情報が流出し、会社が警察に捜査を依頼したとします。その場合、社員が最初の捜査対象になります。もしその情報がパソコン内に残っていたとしたら、事情聴取されても致し方ありません。説明義務・説明責任が生じます。

重要情報をメールに添付することは避けるべきですが、案外にやっていないのが、添付ファイルの消去です。受信した場合だけでなく、送信した場合でも送信トレイには添付ファイルが保存されていますので、これも消去します。

電子ファイルとは無関係なのですが、同様の意味合いとしては、打ち合わせが終了したら、ホワイトボードなどへの書き込みも消すようにします。

机の上に書類を置いたまま外出したり、退社したりしないようにもします。この場合の考え方は、「消去する」というよりも「クリアーする」ということになるかと思います。

TBD

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無料のソフトでできる対策

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スパイウェア駆除ソフト

「Spybot Search&Destroy」または「Ad-Aware SE」をインストールして使用します。(私はSpybot Search&Destroyを長く使っています。)

(すでに紛れ込んでしまったものを駆除してもどうにもならないという逆説的なこともあるのですが、このあたりはくじけることなく頑張るという意識が大切なのだと思うようにしています。)

ウイルス対策ソフト

無料のウイルス対策ソフト(アンチウイルスソフト)としては「AVG Anti Virus」がよく紹介されています。

インターネット・エクスプローラ(IE)を使わない

ブラウザにはマイクロソフト社が提供するインターネット・エクスプローラを、なるべく使用しないことをおすすめします。理由は、脆弱性が狙われやすいということにあります。

ウイルスの作成者は、最小限の努力で最大限の効果をあげようとするものです。この点で、シェアの大きいマイクロソフト社の製品はリスクが高いと言えます。

ブラウザにはいろいろな種類があるのですが、タブ・ブラウザであるということで、私は「Firefox(ファイアーフォックス)」を主に使っています。Firefox 2にバージョンアップされてから、いっそうの改善がみられているとのことです。

ファイアーフォックスを使えば、インターネット・エクスプローラの弱点を攻撃する不正プログラムの影響を受けることがありません。

インターネットエクスプローラ(IE)からFirefoxへ移行する方法

Firefoxをダウンロードする

まずFirefoxをダウンロードしてください。(下記のバナーをクリックするとFirefoxのサイトへアクセスできます。)

Firefoxをインストールする

「セットアップの種類」では[標準インストール]を選択します。

「設定とデータのインポート」で[Microsoft Internet Explore]を選択してください。これで「お気に入り」が引き継がれます。

Firefoxのタブ機能を活用するには

Firefoxを起動して[ツール]→[オプション]を選択します。

[タブ]を選択し、[常にタスクバーを表示する]にチェックを入れます。他の項目はそのままでOKです。

タブを複数開くときは、タブバーの上で右クリックし、[新しいタブ]を選択します。

IEとFirefoxの用語対応表

IE Firefox
アドレスバー ロケーションバー
インターネットオプション オプション
インターネット一時ファイル キャッシュ
エクスプローラバー サイドバー
お気に入り ブックマーク
ショートカットのコピー リンクのURLをコピー
対象をファイルに保存 名前を付けてリンク先を保存
リンクバー ブックマークツールバー

アウトルック・エクスプレス(OE)を使わない

メールソフト(メーラー)には、マイクロソフト社が提供するアウトルック・エクスプレス(OE)をなるべく使用しないことをおすすめします。理由はブラウザと同様です。

メールソフトにもいろいろあるのですが、迷惑メールの振り分け機能があるということで、私は「Thunderbird(サンダーバード)」を主に使っています。

他には、Googleの「Gmail」やYahoo!の「Yahoo!メール」などのウェブメールを使うという選択肢もあります。これらのサービスでは、ウイルスのチェックだけでなく、迷惑メールなどをブロックする機能も提供されています。

ボット対策ソフト

総務省・経済産業省が無料のボット対策ソフト「CCCクリーナー」を提供しています。両省が運営するサイバークリーンセンターからダウンロードすることができます。「ボット」についての解説もあります。

暗号化ソフト

暗号化ツールの画像

やむを得ずファイルを持ち歩いたり、メールに添付したりしなければならないことがあります。そうした場合に簡単に使え、しかも強力に暗号化してくれるソフトを探していましたが、やっとよいものがみつかりました。(操作があまりにも簡単で心配なくらいです。)

「ED」という暗号化ソフトです。ベクターからダウンロードすることができます。

このソフトは操作が簡単なことに加え、パソコンへのインストール(組み込み)が不要です。そのため、USBメモリなどに入れて持ちあるくことができるのですが、この点でもすぐれていると言えます。(「暗号化ソフトEDの操作法」を作成しましたのでご覧ください。)

無料でウイルスをチェックしてくれるサイト

VirusTotalの画像

VirusTotalでは、ユーザーがアップロードしたファイルを32社のアンチウイルスエンジンでチェックしてくれます。

パソコンのなかをチェックしてくれるわけではありませんが、いろいろなサイトからダウンロードしたファイルをチェックするのには適しています。

手順

[参照]でチェックするファイルを指定する。

念のために[このサンプルを配布しない]、[SSLで送る]にはチェックを入れる。

[ファイルを送る]ボタンを押す。

チェックが開始される。(32社のアンチウイルスエンジンでチェックするので、少し時間がかかる。)

TBD

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ウイルス対策ソフトを購入する

ここまで話をすすめてきて、結局はソフトを購入せよと言うのか、なんだ、とのお叱りもあると思います。

これは考え方としてなのですが、いろいろ工夫を重ねて無料で安全度を80パーセントにするよりも、有料で90パーセントにするほうが、はるかに効果が高いということもあると思います。もし資金的に余裕があるのであれば、定評のあるウイルス対策ソフトの購入をお勧めします。

秘密情報を扱う業務に使うパソコンには有料のウイルス対策ソフトの導入は必須とも言えます。(顧客からの要望があるはずです。)

ただ、ソフトをインストールしたからといって完全に感染のリスクがなくなるわけではありません。USBメモリーから感染した例もあり、ブラウザやメールソフトにだけ気をつけていれば安心だとも言えません。情報セキュリティについては安全度が100パーセントの対処方法はないというのが、実感です。

現時点(2007年6月)で一番お得なソフトはウイルスバスターだと思われます。ライセンスの要件が緩和されて、1ユーザーが3台までインストールできるようになっています。ダウンロード新規1年版が4725円です。

TBD

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ツブヤキ

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