東京モトキチ倶楽部

モトキチ通信E
(1月16日号)
東北ツーリングレポート その4。

8月12日(日)寺泊→大曲


 うだるような暑さで目が覚める。テントのなかは宛らサウナ状で、外に出るまでも なく今日も快晴であることが分かった。そしてもんたんのテントは遠く沖へ...流 されずにそこにあった。朝の不機嫌も手伝って、もんたんをいじめて憂さを晴らす。 「それでも芸人の端くれか!」なんて今考えると随分ごムタイだなー(笑)。
わらわらと荷物を積み込んで、海岸沿いを北へ。この日から全員Tシャツで走る。実 はこれが酷い結果になるとは誰も予想せず、唯々この暑さから逃れたい一心だった。  新潟市を通るということでかなりの渋滞が予想されていたが、これほどとは... 暑さと進まぬイライラで、午前中から早くもバテ気味な一行。しかも海沿いに行けば いいと安易に考えていた俺にとって、新潟の標識のいい加減さは思わぬ落とし穴だっ た。道を間違えること数回、その度に後ろの5人の目が殺気立つ。本気で死を覚悟し たころようやく新潟市脱出に成功!俺の悪運はまだ尽きてないらしい。
 俺のは尽きていなかったがブンキチの運はすでに尽き果てていた。田圃の中を走る 田舎道で突如ブンキチが路側にアウト。どうしたどうしたと駆け寄ってみると、「な んかさ、左手にいやーな感触したのよね。ブチっとね。」 見ればやはりクラッチワイヤー、半分切れて半分でなんとか繋がってる状態。なんだ かアルプスでクレバスに落ちた人の命綱が徐々に切れていく場面を思いだした。どう やらこの渋滞によるクラッチの多用がトドメを刺したらしい。換えてまだそんなに経 ってないというのに、ついてないときはえてしてこんなものである。彼女の家に行く からってパンツ履き換えて行ったらいざってときに生理だったみたいなもんだろうな ー。いや、全然違うか。まあ取り敢えず半分は繋がってんだし、切れたら切れたでそ んときに考えようという現実逃避でまた走りだす。
 しかしその後も渋滞は延々本庄市まで続き、田沢湖畔でキャンプの予定が本庄から 105号に入ったのが4時過ぎと、大幅に予定をオーバーしている。せめて角館まで.. .幸い105はほとんど車が走っておらず、この日初めて「飛ばす」という言葉を使う ことができた。これですよ、これ。このために東京から来たのですよ、我々。途中で 時速100キロでワインディングを走る軽自動車の後ろにくっついていったり、ちょっ と気持ちに余裕がでたもんだから早速一服したり(これがイカンっちゅうの)とこれ までの地獄的道程のヘコミを取り返すかのように快適に進む。が、お日様は刻一刻と 西に沈もうとしていた。
 大曲に着いたところで5時を回ろうとしていた。ここでひと思案、このまませめて 角館まで強行するか大曲で泊まる場所を探すか、意見が分かれた。リョウタは単車で キャンプ旅が初めてで、しかも日程的に明日太平洋側に抜けて茨城の実家へ帰る途中 離脱予定者だったので、一度は野宿ではなくキャンプ場で泊まってみたいと主張。後 のものも「そこまで言うんなら、ねえ。」と合意。田沢湖のキャンプ場を予定してい ただけに、どっちにしろキャンプ場に泊まるとなるとそれを探すところから始めなけ ればならないので、今晩は大曲で泊まることにした。ツーリングガイド東北編(ちっ ちゃくって見にくいから結局もう一冊持っていく羽目になるんだよね、これ)によれ ば、温泉も(これ重要!)キャンプ場もある。こっちだ!とばかりに地図どおり山を 登っていくが場違いに綺麗なコテージと採石場しか見当たらない。さんざん迷った挙 げ句、地元の人に尋ねると「いまあやってね。」とのこと。

今やらずにいつやるのだキャンプ場よ!これには流石のリョウタも折れて、「公園で いいっす。」と悲しい顔でつぶやいた。そうだよリョウタ!男たるもの、公園で野宿 してなんぼの世界よ!(ほんとか?)となぐさめつつ素早く山の上の公園へ。恐ろし く寂しげなくねくね道を登り詰めたところに公民館のような建物と広いアスファルト の駐車場があった。辺りはすっかり暗くなっていたので駐車場にテントを張る。一台 も車が無いとはいえちょっと遠慮気味であったが、公民館のような建物があきらの務 めている事業団の関連施設だということですっかりリラックス、広い駐車場の1/3位 のスペースを占拠して建物脇から持ってきた木杭の束なんかでカマドまで作っちまう 図々しさ。建物の裏に回れば大曲の夜景が一望でき、水道もちゃんと使える。リョウ タ、ここへたなキャンプ場より快適だよ。(ちなみに次の朝管理人のオヤジにこっぴ どく怒られてしまった。その時「うちの関連施設ですから!」と豪語していたあきら は知らん顔。いい根性してるよ。)

 さっき大曲のスーパーで買ってきた食材で調理奉行タケちゃんが手早くマーボ豆腐 を作る。タケちゃんの中華は毎度絶品!御飯にぶっかけてマーボ丼にして、ガッつく 6人。周りに灯が全く無い為ランタンと懐中電灯のなかでの食事となる。するってー と来るわけですよ、虫が。構わず食ってたけど、その内あきらが「くせ〜っ」と悲鳴 をあげた。あきらの飯に例のヤツが飛び込んだらしい。言わずと知れて昆虫界の嫌わ れ者ベスト10に必ず食い込むヤツ、そう亀虫が。亀虫を取り除いてそれでも亀虫な臭 いのする飯を喰い続けるあきら。しかしそんな彼を気にしている暇はない。他の者は 自分の皿に亀虫が居ないかとびくびくもんで皿を明かりに照らす、すると虫が飛び込 む、虫に飛び込まれまいと暗闇のなかで喰う、実は蛾とか入ってんじゃ無いかと例え 様もない不安に襲われて明かりに照らす...もう無間地獄ですよ、こうなると。  そんなこんなで何とか飯を終え、目を着けていた大曲の健康センターに向かうため に下山。思うに健康センターって結構絶妙な所にありますよね。旅先で、あー、風呂 入りたいけどどっかないかなーってときにきっとある。そう感じるのは俺だけでしょ うかね。ここの健康センターは600円と以外に安く、とても綺麗なので心行くまでい ろんな風呂に入って楽しむことができた。
 テントに戻り明日の行程を確かめた後就寝。静かに夜は更け・・・なかった。先ほ ども書いたとおり、ここは地元の若者の夜景スポットだったわけで、次から次に来る わ来るわ、大抵の車はテント見て帰るけど、中には車の中でちちくりあっちゃったり して、声だけ聞こえてるから凄い妄想が広がってもんもんとして寝る所ではない。( もっとも邪魔のは俺達だけどね。)他のテントも明らかにゴソゴソ起きているのが分 かるので、「ああ、みんな明日は寝不足だろうな」なんて余計な心配までしてしまっ た。そんでやっと寝られたと思ったらオヤジに叩き起こされるでしょ。教訓、キャン プする場所は環境で選ぼう!





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