超望遠のUSBカメラの作成

 バードウォッチングなんかで観察した対象を写真に収める方法は無いかと考えていたのですが、LiveCaptureのモーションピクチャー(動いたものを感知すると、その画像をファイルに納める)機能を使えれば鳥がとまった瞬間。飛び立った瞬間をデジカメに納められるのではないかと考えた。
 通常のデジカメでは光学ズームが付いているがせいぜい3倍程度、ここは押入の中から望遠鏡を引っ張り出して超望遠のUSBカメラを作成してみる。
 作成に利用したのが単眼の地上望遠鏡。天体望遠鏡でも画像処理で天地左右を変換できるので地上望遠鏡として使うことができる。この接眼部分にUSBカメラを取り付ける方法だが、手軽にU字クランプを利用し銅の板を固定し、接眼鏡の長さに合わせてクリップで留まるUSBカメラを接眼鏡に固定する。
U字クランプにはビニールテープでグルグル巻きにして望遠鏡を傷つけないように細工する。これを適当な場所に渡して軽くネジ留めする。このU字クランプの余った部分に加工の容易な銅の板を取り付け、USBカメラがまっすぐに接眼鏡に合うように曲げる。
銅の板を使うと曲げたり、ねじったりが容易でしかもUSBカメラ程度の重さだと十分に保持できる。また、穴あけ加工も容易なので便利だ。
 USBカメラのピントは無限大にしておき、望遠鏡の接眼鏡と合わせる。この時に接眼鏡のレンズの口径と合わない場合は回りからの光の進入を防ぐために紙で筒を作って覆うか黒のビニールテープで回りを囲む。
 実験では、たまたまピッタリと合ったのでそのままUSBカメラのレンズをはめ、パソコンの画像を見ながら望遠鏡のピントを調整した。
望遠鏡の光軸が偏っているので、景色が完全に真中に出ることは少ないと思う。実験でも若干右に偏って画像が取り込まれた。
また、裸眼の口径よりUSBカメラのレンズが大きいので画像は周囲が黒くなり丸く区切られた画像になる。
 USBカメラのレンズを外し、直接望遠鏡の焦点にCCDを設置する方法もあるが、USBカメラの場合、直接CCDを晒すことになるので、ゴミの進入や水滴でカメラ自体を壊す可能性がある。また、持ち運ぶことを考えると多少画像は荒くなるが接眼鏡に接する方法がベストと思われる。
 この方法で我が家から12km程先の札幌駅JRタワーを撮った画像。接眼鏡の倍率は30倍。露出の自動機能があるので、夕方航空灯が点灯するまで撮影できた。ただし、手前の街路灯が点灯すると光が強いので完全に隠れてしまった。
 昔は大通り公園のテレビ塔の時計が読めたのだが、手前に高層ビルが建ちテレビ塔の先端だけが見える。
 冬は窓が水蒸気で曇るので完全自動での撮影は難しいが、暖かくなれば空に向けて航空機の通過の写真とか、鳥の餌さ台に集まった写真とかに挑戦してみよう。
 また、望遠鏡の光軸の調整はかなり専門的になるが、調整して画像の向上をはかろうと考えている。
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2006.02.13 Mint