寺宝温泉 寺宝温泉 湯治館 (長岡市) A  (泉質A、浴室B、設備C、眺めC) 

長岡市寺宝町 TEL:0258-28-4126 営業時間:8:00-22:00 定休日:無休
泉質:
ナトリウム-塩化物温泉、40.7℃、掛け流し
タオル:なし サウナ:なし 露天:あり 石鹸:あり シャンプー:あり 休憩所:あり 食堂:なし
https://jihou-onsen.jp/

場所:長岡市の長岡ジャンクションの北側の北陸道の西にある寺宝町に、1999年12月21日オープンした寺宝温泉は、泡付きのあるすばらしい泉質で、地元のみならず、県内外の温泉愛好家の人気を博していた。その後湯治館が建設され、自炊の宿として親しまれている。しかし、2010年12月末をもって、日帰り温泉施設は閉館となり、日帰り入浴は湯治館のみとなってしまった。日帰り館に比して浴室は狭くなり、休憩設備も乏しくなったのは残念であった。しかし、2013年4月、浴室が改修され、脱衣場が広くなった。露天風呂は拡張され、洗い場が2ヶ所追加された。

料金:大人800円、小人600円、タオルなし。平日17時以降は、大人700円、小人500円。(2023年4月8日料金改定) 

浴室:脱衣場は改修により広くなったが、浴室は非常に狭い。内湯は長方形の浴槽が2つあり、熱い浴槽とぬるめの浴槽になっている。ともに掛け流しされている。
 露天風呂は、改修前は手前の浴室は岩風呂、奥の浴室は巨石風呂となっていた。日帰り館で人気のあった檜の低温浴槽もあったが小さいため、混み合って入れないこともあった。
 改修後は大きく拡張され、洗い場も増設された。手前に石造りの浴槽があり、浴槽上部からの給湯のほか、浴槽の底から源泉が供給され、アワアワ、ボコボコと湧き上がっている。奥には大きな長方形の檜風呂があり、こちらもボコボコと源泉が供給され、豪快に掛け流しされている。以前の小さな檜風呂の数倍の大きさである。
 そして、男女浴室の境界部に、以前奥の浴室にあった巨石風呂が移動され、ここだけ壁が作られ、男女両方の浴室からも出入り口が作られている。混浴ということではなく、片方のドアが開けられているとき、反対側は施錠されており、男女交互の利用ということになる。この巨石風呂もボコボコと浴槽底部のパイプから源泉が供給され、掛け流されている。浴槽はかなり深めで、椅子代わりのペットボトルが置いてあるのがいかにも寺宝温泉である。
 洗い場は仕切りつきであるが、4箇所しかない。カラン、シャワーは源泉を使用している。 ボディーソープ、固形石鹸、シャンプーあり。脱衣場洗面台にはドライヤーがある。脱衣場には、籠つきの脱衣棚のほか貴重品ロッカーがある。

泉質:旧来の源泉は、源泉名は寺宝温泉。泉質は単純泉、源泉温度 30.4℃、PH 7.8、湧出量は毎分110L(自噴)。主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成20年4月9日分析)は、Na 59.4、K 17.3、NH4 4.0、Mg 2.4、Ca 4.3、Fe(II) 0.3、F 0.2、Cl 7.8、HCO3 197.4、CO3 0.9、メタ珪酸 110.3、遊離二酸化炭素 5.2 などで、ガス性除く溶存物質合計は404.3mg/kgである。実際の湯は淡黄色透明、無臭で、各浴槽で微妙に味が違う。訪問時は、加熱された内湯は無味であったが、露天風呂は鉄味がし、低温の檜風呂は甘い味がした。若干のツルスベ感がある。低温の檜風呂は泡付があって心地良かった。

 2012年10月より、新源泉の供用が開始された。源泉名は、「寺宝温泉 あわの湯」。泉質はナトリウム-塩化物温泉。源泉温度40.7℃、PH 8.0、湧出量330L/分(供給量190L/分)、動力揚湯。主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成24年4月24日分析)は、Li 0.1、Na 1274、K 80.9、NH4 19.1、Mg 9.5、Ca 28.4、Sr 0.3、Ba 0.1、Al <0.1、Mn 0.1、Fe(II) 0.6、Fe(III) <0.1、Cu <0.1、F 0.4、Cl 1863、Br 10.9、I 6.2、HS <0.1、S <0.1、S2O4 <0.1、HSO4 <5.0、SO4 <5.0、HCO3 689.1、CO3 5.2、メタケイ酸 118.9、メタホウ酸 <0.1、遊離CO2 11.6、遊離H2S <0.1 など、ガス性除く成分総計は4110mg/kg。
 加水なし、外気温により加温あり、循環・ろ過なし、入浴剤なし、塩素系薬剤による消毒ありとのことで、内風呂は源泉掛け流し(掛け捨て)、左右1箇所のみ熱交換器で若干加温、露天風呂は源泉を全量上下4箇所より掛け流し(掛け捨て)、ヒノキ風呂は源泉を全量掛け流し(掛け捨て)、巨石風呂は源泉を全量掛け流し(掛け捨て)とのことであう。「掛け捨て」という表現にこだわるところに鮮度への自信を感じる。
 実際の湯は、薄い紅茶色で濁りはなし。飲むとほど良い塩味がして、軽いツルスベ感があり、浴感は良好である。(→
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 令和4年4月26日付の最新の分析表によると、源泉名は、寺宝温泉 あわの湯。泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性弱アルカリ性温泉)。源泉温度 38.7℃。湧出量 330L/分(動力揚湯)。PH 8.0。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.1、Na 1053、K 67.0、NH4 14.1、Mg 6.0、Ca 20.6、Sr 0.2、Ba 0.1、AL 0.1未満、Mn 0.1未満、Fe(II) 0.2、Fe(III) 0.1未満、Cu 0.1未満、F 0.4、Cl 1262、Br 7.5、I 4.1、HS 0.1未満、S 0.1未満、S2O3 0.1未満、HSO4 5.0未満、SO4 5.0未満、HCO3 792.2、CO3 6.0、メタケイ酸 126.2、メタホウ酸 2.4、メタ亜ヒ酸 0.1未満、遊離CO2 13.3、遊離 H2S 0.1未満 など、ガス性除く成分総計は 3362mg/kg。
 源泉は加水なしで、外気温により加温があるほか、加温して湯温を高めた浴槽あり。循環・ろ過はなく、入浴剤の使用なし。塩素系薬剤による消毒はあり。

コメント:日帰り館が閉鎖され、湯治館の狭い浴室のみになったのは残念であったが、改修されて脱衣場と露天風呂が広くなったのは良い。旧源泉は泡付のする素晴らしい泉質で、泡付の多さは県内最高レベルであった。新源泉も「あわの湯」と名乗るだけあって、アワアワ感が気持ちよい。温度も浴感も微妙に異なる各浴槽を交互に入るのは面白い。しかし、休憩場所はあるが、広くはないので、混み合うとゆっくりできそうにない。難点もあるが、泉質の良さがすべてを帳消しにしてくれる。
 

(No.460 2011/1/25、2012/10/13、2013/4/28追記、2014/4/1料金値上げ、2014/10/18改定、2019/4/28URL訂正、2021/4/4訂正、2022/7/30追記、2023/4/8料金改定・営業時間訂正)

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