清津峡小出温泉 古屋旅館 (十日町市・旧中里村) A  (泉質A、浴室C、設備D、眺めC)

中里村倉俣 TEL:0257-63-2381 営業時間: 定休日:
泉質:単純硫黄泉、掛け流し?
タオル:あり サウナ:なし 露天:なし 石鹸:あり シャンプー:あり 休憩所:なし 食堂:なし

場所:前項で記載したように、清津峡渓谷トンネル前は小さな温泉街を形成している。温泉街と言っても旅館は何軒もない。日本秘湯を守る会の会員である清津館という旅館が目立つが、その向かいに静かにたたずむのが古屋旅館である。古屋旅館はこの温泉の元祖を名乗り、長い歴史と伝統を持つ。温泉自身は300年の歴史を持つが、険しい地形から開発が進まず、文久2年に温泉場を再開し、今日の基礎を築いたのが古屋旅館の先祖だとのこと。この辺の歴史が、清津峡渓谷トンネル内のパネルに書かれてあった。

料金:入浴をお願いしたら大人400円、子供200円で入れてくれた。また、タオルはただで貸してくれた。

浴室:館内は古い温泉旅館そのままのたたずまい。玄関前の階段を下りた先に浴室があった。長方形の大浴槽がひとつのみ、岩風呂風の作り。岩の間から源泉がチョロチョロと流れている。大きな窓があり景色も見えるのだが、すぐ外に駐車場があるので丸見えに違いない。この点が悔やまれる。洗い場にはボディソープ、シャンプー完備。

泉質:単純硫黄泉で、無色透明であるが、硫黄臭漂い硫黄味がする。成分・効能の表示はなかった。源泉が何本あるかは知らないが、前項の苗場館と同様の泉質なのだろう。

コメント:家族で訪れたが、家内は苗場館の怪しげな雰囲気を嫌って入らなかったので、ここで入り直した。一般人はこちらの方がいいのかも。ともあれ、清津峡の行楽帰りに是非入浴をお勧めします。泉質的にもなかなかの温泉であるし、ちょっとした秘湯気分も味わえる。静かな素朴な温泉は心を休めるには最適であり、いつか一人でゆっくりしたい温泉である。
 
附記:さて、トンネルに向かう途中の清津館前の道路端に小さな池があるが、これが何と温泉。ちょろちょろと温泉が注がれ、掛け流しされている。硫黄臭がして、なめてみたら硫黄味がする。ちょっとぬるめだが入れないこともない。以前はゴミがあったりしてきれいでなかったが、2001年7月に再訪したときは、見るからに露天風呂風にきれいになっていて、桶が置いてあった。人目がなければ是非入りたいところだが、人通りが多く、ここはぐっとがまん。夜なら入れないことはない。土産物店の人に、入浴する人がいるかと尋ねたが、さあねえ・・、との返事。風呂を目の前にして入らないのは心残り。
 また駐車場の隅にも大量の温泉が流れ出て捨てられているところがある。ついもったいなく感じられて、湯に浸かりたい衝動にかられる。さらに、清津峡渓谷トンネルに入って少ししたところで、この場所でトンネル工事中に温泉が湧き出たという表示がある。単純硫黄泉で、源泉温度46.1度、湧出量毎分293.5Lと大したもの。この源泉はどう使われているか気になるが、トンネルの受付の人に聞いたら利用されないで捨てられているという。もったいない話である。
 道が悪くて大型車が入れないこともあって、知名度はそれほど高くない清津峡温泉だが、情緒たっぷりで魅力ある温泉である。紅葉の季節はまさに絶景。行楽帰りに是非硫黄泉で体を休めましょう。両館とも日帰り入浴という点では休憩設備がないのが難点だが、お勧めの温泉である。遠くからでも行く価値はある。

(No.147 1999/10、2001/7改訂)

2002年に廃業しましたが、2003年4月25日、中里村営の日帰り温泉「湯処よーへり」として再オープンしました。

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