新潟交響楽団は、団員のアンサンブル能力向上のため、毎年この時期(これまでは2月)に室内楽演奏会を開催してきましたが、コロナ禍のため開催できず、今回は2020年以来3年ぶりの開催となりました。
毎回、団員が様々な楽器の組み合わせで、様々な曲を演奏してくれるのが魅力であり、各グループがユーモラスなグループ名で出演するのも楽しみです。今回は全部で10グループの出演です。
今週末は天候に恵まれ、気温も上がってまさに春の陽気になりました。当初はこのコンサートに行く予定はなかったのですが、20℃超えの気温に誘われ、全部は聴けないものの、前半だけでも聴かせていただこうと思い立ち、急遽出かけることにしました。このコンサートを聴かせていただくのは、2018年2月の第14回以来になります。
13時20分過ぎに、大急ぎで家を出て、ホールへと向かいました。コインパーキングに車をとめ、だいしほくえつホールに開演10分前に到着しました。
このホールは、269席という手ごろな大きさで、新潟市内でも貴重なホールでしたが、コロナ禍で利用できない日々が続いていました。長期の閉館を経て、ようやく昨年12月より利用が再開されました。このため、私がこのホールに来たのは、コロナ拡大前の2020年2月以来、3年振りになります。
この間に、第四銀行と北越銀行の合併に伴い、ホール名は、「だいしホール」から「だいしほくえつホール」へと改称されました。
階段を上がって2階に行き、体温測定して体調と連絡先を紙に書いて受付し、ホール内に入りました。客席はかなり埋まっていましたが、前方は空いていましたので、いつもの前方左寄りに席を取りました。3年ぶりのホールですが、特に改修された様子はなく、以前のままのように思います。
開演時間となり、出演者と曲目のアナウンスがあり、順次演奏が進められました。トップバッターは、トロンボーンの四重奏です。トロンボーンのふくよかなサウンドに包まれて、気持ちよく曲を楽しみました。3曲目では手拍子も交えながら楽しく演奏して会場を盛り上げてくれました。
2番目はヴィオラとコントラバスの二重奏です。この組み合わせでの演奏はこれまでに聴く機会はなく、演奏の不安定さは感じましたが、初めて聴く曲を楽しませていただきました。
3番目は弦楽四重奏です。モーツァルトの弦楽四重奏曲第18番が演奏されましたが、アマチュアの不安定さを感じさせながらも、真摯な音楽が心に響いてきました。
4番目はオーボエと弦楽四重奏によるモーツァルトのオーボエ五重奏曲です。これは見事な演奏でした。美しいオーボエと安定感のある弦楽四重奏で大いに楽しませていただきました。
5番目はホルンのアンサンブルです。1曲目はホルン六重奏+ドラムでルパン三世を軽快に演奏し、2曲目はドラムを演奏した団員もホルンに加わり、七重奏で宇宙戦艦ヤマトを壮大に演奏し、最後はラジオ体操で楽しませてくれました。団員の1人がステージで体操のお姉さんとなり、観客も立ったり、座ったりで、曲に合わせて体操をするという、前代未聞ともいえる状況となりました。
ここで休憩時間となりましたが、所用のため、残念ながらここで退席させていただきました。後半も楽しい演奏が続いたことでしょう。
この演奏会は、団員のアンサンブル技術向上が目的の演奏会であり、有観客での練習の場ともいえます。そのため演奏の質としましては、申しわけありませんが、特別に優れているとは言いがたいのは事実です。
でも、音楽に真摯に立ち向かう姿、音楽を楽しもうという姿は素晴らしいと思います。このようなアンサンブル演奏を練習することで演奏技術が磨かれ、オーケストラ演奏の質がさらに向上していくものと思います。
新潟交響楽団としての第110回定期演奏会は6月18日(日)に、りゅーとぴあ・コンサートホール開催されます。楽しみに待ちたいと思います。
(客席:F-6、無料) |