新潟交響楽団第103回定期演奏会
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2019年6月30日(日) 14:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
指揮:大河内雅彦
 



モーツァルト:歌劇「後宮からの誘拐」序曲

ハイドン:交響曲第100番 ト長調 「軍隊」

(休憩15分)

ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」

(アンコール)
シューベルト:「ロザムンデ」間奏曲 第3番

 日本有数の長い歴史を誇る新潟交響楽団ですが、今回は103回目の定期演奏会です。前回の第102回定期演奏会(2018年11月18日)は、長岡でのアイスランド交響楽団を聴きに行ったため参加できず、2018年6月の第101回定期演奏会以来、1年振りの定期演奏会になります。

 新潟交響楽団の定期演奏会でブルックナーはなかなか取り上げられず、2007年6月の第80回定期演奏会での第7番以来12年振りです。
 なお、私がブルックナーの第4番を聴くのは、昨年7月に新日本フィルで聴いて以来1年振りですが、このときは初稿版でしたので、随分と印象が違うものでした。
 また、新潟で第4番を聴くのは、2007年9月の新潟メモリアルオーケストラの第17回定期演奏会以来であり、12年振りです。
 第4番に関しては、新潟大学管弦楽団が2003年の第40回定期演奏会で演奏したことがありましたが、113回にもなる東京交響楽団新潟定期演奏会では取り上げられていないというのは意外ですね。

 今日も朝から雨が降り続き、大雨警報まで出る生憎の天候になりました。気分も晴れないままりゅーとぴあに到着。開場待ちの列が伸びていましたが、私は指定券を奮発していましたので、列には並ばず、ゆっくりと時間を見計らって入場しました。
 ブルックナーがプログラムにあり、期待を込めて指定券を買ったのですが、客席はそれほどの混み様でもなく、何も指定券を買うまでもなかったようです。

 開演時間となり、団員が入場。最後にコンミスの松村さんが入場して大きな拍手が贈られました。前半はモーツァルトとハイドンで、弦5部が10-10-5-8-6という小編成です。ヴィオラが5人のみというのは少しアンバランスに思われました。
 指揮の大河内さんが登場して、モーツァルトの序曲で開演しました。大河内さんは初めてでしたが、小編成のオケをうまくドライブし、明るく軽快な音楽に仕上げて、順調な滑り出しでした。
 続いて管楽器の入れ替わりがあって、ハイドンの「軍隊」です。小編成の機動力を生かし、ちょっと速めに演奏が進み、管楽器と打楽器の頑張りもあって、躍動感がある、明るく爽やかな音楽に仕上がっていました。

 休憩後の後半は、ブルックナーの4番です。編成は大きくなり12型となりましたが、ブルックナーにしては小振りのように思います。
 最初の幽玄なブルックナー開始から演奏に引き込まれました。ホルンのソロがバッチリと決まり、重厚な金管の響きが壮大なブルックナーサウンドを作り出していました。
 弦をもう少し増強して、音に厚みと潤いがあればもっと良かったように思いましたが、これはこれで、いい演奏だったと思います。

 アンコールには「ロザムンデ」をしっとりと演奏し、極上のデザートをいただきました。指揮の大河内さんとともに、今後どんな演奏を聴かせてくれるか楽しみです。

 良い音楽を聴いて、さわやかな気分で外に出ますと、雨が上がっていました。もう、降りませんように・・・。

 さて、配付されたプログラムの最後に、次回の定期演奏会の案内がありました。演目はショスタコーヴィチの「祝典序曲」、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、チャイコフスキーの交響曲第4番ですが、ピアノ協奏曲のソリストは、何と小黒亜紀さん!
 これは何としても聴き逃せません。私にとりましては、今年最大のイベントとなりそうです。今からワクワクです。予定を入れないようにしなければ…。

 

(客席:2階 C3-7、指定席券:¥1500)