東響ロビーコンサート
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2018年11月4日(日) 13:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール・ホワイエ
 
ヴァイオリン:土屋杏子
コントラバス:安田修平
 



 
ベートーヴェン:「3つのデュオ」より 第1番 ハ長調

ハイドン:ソナタ 変ホ長調 Op.8

ヘンデル=ハルヴォルセン:パッサカリア

(アンコール)
ピアソラ:サン・ルイ島

 

 昨日と同様に穏やかに晴れた秋の日曜日。気温も高目で過ごしやすくなりました。某所で昼食を摂り、白山公園を散策しながらゆっくりとりゅーとぴあへと向かいました。
 時間がありましたので、県民会館の情報ラウンジで音楽雑誌を読み、時間を見計らってロビー・コンサートに臨むべく、コンサートホールのホワイエに赴きました。ステージ前に胡座をかいて、この文章を書きはじめたところで、開演となりました。

 容姿端麗、美しき土屋さんとコントラバスの安田さんが登場して、ベートーヴェンの「3つのデュオ」で開演しました。ホワイエのガラス越しに見える紅葉をバックに、ヴァイオリンとコントラバスという珍しい二重奏を見事なアンサンブルで楽しませてくれました。

 ここでコントラバスの解説がありました。ステージには1曲目で演奏したコントラバスと別にもう1台のコントラバスが置いてあり、2台のコントラバスの違いについての説明がありました。
 今回の演奏で使用するのは4弦で、安田さん所有のものだそうです。独奏や室内楽用に使っているそうです。もう1台はオーケストラ用で、5弦で、室内楽用より一回り大きく、重さも室内楽用が8kgなのに対して、こちらは15kgあるそうです。このなにも違うなんて驚きで、勉強になりました。
 解説の後、土屋さんがオケ用のコントラバスを持ち、弦を鳴らし、それに合わせてマーラーの交響曲第1番の第3楽章の冒頭のメロディを弾くというサービスがあって楽しませてくれました。

 その後ハイドン、ハルヴォルセンと演奏が進められましたが、ヴァイオリンの美しさもさることながら、コントラバスの超絶技巧に息をのみ、神業ともいうべき演奏に驚きを感じました。曲も演奏も素晴らしく、めったに聴けない珍しい二重奏を堪能しました。

 今回のお二人は東響の中では首席奏者ということではなく、中堅どころと思いますが、その演奏の素晴らしさに感嘆しました。役付きでないトゥッティ奏者でも このような卓越した演奏技術と音楽性を持っており、このようなプロの音楽家の集まりが東響なんだと再認識し、東響の底力を知らしめられました。
 
 

(客席:正面左寄り、無料)