コンチェント・ウィンズ 演奏会 晴天!
  ←前  次→
2018年5月13日(日) 14:00  新潟県民会館 小ホール
 
 
第1部
建部知弘:晴れた日は恋人と市場へ!
バッハ:無伴奏チェロ組曲
KAN(山下国俊・編):愛は勝つ
ラヴェル:ボレロ

(休憩15分)

第2部
奥 華子(松田彬人・編):愛を見つけた場所
久石 譲(小島里美・編):「トトロ」ファンタジー(さんぽ、まいご、となりのトトロ)
菊池俊輔・木下忠司(小島里美・編):時代劇メドレー(暴れん坊将軍、水戸黄門)
野澤圭一:awazon 序曲

(アンコール)
羞恥心

 東響ロビーコンサートが終わり、17時からの本公演までの間、時間が空きましたので、前から気になっていた concent winds の演奏会を聴くことにしました。今年で結成10周年とのことで、その記念コンサートということになります。

 久しぶりの県民会館小ホールに入場。おそらくは団員の関係者が多いのではないかと推測しますが、老若男女が集まりました。団員は現在12人とのことですが、今日の出演は11人でした。

 緞帳が上がり、最初は9人編成(フルート2、サックス1、バスクラリネット1、トランペット1、ホルン1、トロンボーン2、打楽器1)で、新潟県出身の建部さん作曲の「晴れた日は恋人と市場へ!」です。いかにもアマチュアという危うさ感が漂いましたが、ちゃんとした聴かせる演奏に仕上がっていました。

 2曲目はトロンボーンの二重奏で、バッハの無伴奏チェロ組曲です。6つの調の中から1曲ずつ選んで、6曲演奏されました。トロンボーンでこの曲を演奏するのは大変だと思いますが、練習の成果が出ていて、曲として楽しめました。

 続いては、11人のフル編成(フルート3、サックス1、バスクラリネット1、トランペット2、ホルン1、トロンボーン2、打楽器1)となり、「愛は勝つ」です。編成が大きくなっだ分、音の厚みも出ていて、カホンがいい味を出していました。

 前半最後は、フルートとトランペットが1人減り、トロンボーンの1人がベースを担当して9人編成になり、「ボレロ」です。小太鼓が中央でリズムを刻み、各楽器が順にソロをとって、迫力あるフィナーレへと突き進みました。いい演奏でした。

 休憩後の後半は、トランペットとトロンボーンの二重奏で開演しました。短い演奏でしたが、爽やかな感じで良かったです。
 その後は、9人編成でトトロを楽しく演奏し、10人編成でお馴染みの時代劇メドレーで会場は盛り上がりました。

 プログラム最後は団長の野澤さん作曲の「awazon序曲」。野澤さんの指揮で、7人編成(フルート2、バスクラリネット1、トランペット1、ホルン1、トロンボーン1、ベース1、打楽器1)で演奏されました。特別な音楽の教育は受けていないとのことですが、急-緩-急の3部からなる美しい曲で、演奏の良さもあって、聴き応えがありました。

 ここでサプライズの演出。今日が誕生日という団長にハッピーバースデーの演奏とともに花束とプレゼントがメッセージとともに贈呈されて盛り上がりました。

 「徹子の部屋」のテーマにのってメンバー紹介が行われ、アンコールを団長の唄とともに賑やかに演奏し、興奮の中に終演となりました。

 演奏技術としてはいろいろありましょうが、音楽を楽しもうという心が伝わってきました。コンクールを目指して技術を極めるのも良いですが、気軽に楽しく演奏し、音楽を楽しむことこそアマチュアの本道ではないでしょうか。演奏を聴きながらそんなことを考えていました。

 コンサートの運営も素晴らしく、団員の皆さんの誠実さが伝わってきました。数多くのコンサートを聴いていますが、これほどアットホームで心温まるコンサートはめったにありません。何か得した気分で会場を後にしました。

 

(客席:7-10、無料)