321 上野由恵、新井伴典
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2017年4月30日(日)10:00 新潟市民芸術文化会館 能楽堂
 
上野由恵(フルート)
新井伴典(ギター)
:イベール:寓話T&U、間奏曲

マレ:ラ・フォリア

アルベニス:タンゴ

ハルフテル:デブラ (フルートソロ)

ラヴェル:ハバネラ様式の小品

ファリャ:「三角帽子」より 粉屋の踊り

グラナドス:アンダルーサ(スペイン舞曲集 op.37 から)

ボルヌ:カルメン幻想曲
 
 
 

 LFJ新潟3日目の最初は、能楽堂でのフルートの上野由恵さん、ギターの新井さんの公演です。フルートとギターの二重奏というのはなかなか聴く機会がなく、能楽堂という環境で、どんな演奏が聴けるのか楽しみでした。

 赤いドレスの上野さんが金色のフルートを携えて、新井さんとともに登場。上野由恵さんは初めて聴かせていただきますが、日本の主要コンクールで優勝し、現在はアメリカを拠点に活動されているそうです。ちょっと小柄で、非常にチャーミングです。
 新井さんも初めてですが、ケルン音楽大学ソリストコースを終了され、ヨーロッパ各地のコンクールで入賞を重ね、ソロアルバムを3枚出されています。

 イベールで開演しましたが、残響のない能楽堂でダイレクトに音が届きました。柔らかく、優しく響くギターに載せて、輝きのあるフルートの調べが能楽堂を満たしました。

 途中にフルート独奏による現代曲が交えられましたが、尺八のような和のテイストを醸し出し、能楽堂の雰囲気とピッタリでした。張りつめた空気が心地よい緊張感を生み、心が清められるかのようでした。

 美しきフルーティストから繰り出される超絶技巧と、終始押さえ気味に優しく包み込むようなギターに酔いしれた至福のひと時でした。

 
(客席:中正面8-10、¥2000)