211 鳥たちのファンタジー
  ←前  次→
2016年4月29日(金) 9:45 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
ハンガリー・ジュール・フィルハーモニー管弦楽団
カールマン・ベルケシュ(指揮)
中村萌子(司会)
新井鴎子(構成) 
:
チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」から
    情景
    ワルツ
    小さな白鳥の踊り
    情景(オデット姫と王子のパ・ダクシオン)
    情景(アレグロ・アジタート)
    情景・終曲(アンダンテ〜アレグロ・アジタート)

ストラヴィンスキー:バレエ「火の鳥」組曲 より
    魔王カスチェイの凶悪な踊り
    子守歌
    終曲
 
 
 

 昨夜は雨模様でしたが、今日も天候は優れません。冷たい風も吹き、肌寒さを感じます。ちょっと暗い気分でりゅーとぴあへと向かいました。

 気を取り直して、本日最初はLFJ名物の「0歳からのコンサート」です。文字通り0歳児を含めて乳幼児が多数ですので、それなりの覚悟は必要ですが、毎年参加するうちに私も鍛えられました。
 客の入りはかなり良く、空席はあるものの、膝に抱かれた子供たちもカウントすれば、満席といっても良いかもしれません。

 楽団員が登場し、最初に新潟市のお馴染みのキャラクターが登場して子供たちをなごませ、その後中村さんの司会で演奏が進められました。指揮は昨夜と同じベルケシュさんです。

 曲目は昨夜も演奏された「白鳥の湖」と「火の鳥」です。昨夜と違って「白鳥の湖」は、新井さんの構成による物語の解説付きで、ストーリー仕立てでした。しかし、乳幼児にわかるはずはなく、内容は小学生以上向けでしょう。

 演奏は手を抜かないもので、ボリュームもたっぷりでした。「白鳥の湖」が終わる頃には、もう予定終演時間が過ぎていました。ここからさらに「火の鳥」が始まりましたので、予定公演時間は大きくオーバーしてしまいました。

 日本の次代を担う子供たちに一流の音楽の生演奏を聴かせようというのは、すばらしいと思います。また、子育てに追われ、コンサートに行きたくても行けないお母さん方に、子連れで、気兼ねなく音楽を楽しんでもらおうという意味でもすばらしいと思います。

 しかし、これだけの長時間のプログラムを乳幼児に静かに聴かせるには無理がありましょう。演奏内容は良いので大人には良いのですが、「0歳から」と謳う割には、ただ語りを付けただけという構成は、乳幼児には試練の時間であり、一考すべきだと思います。

 
(客席:2階C5-25、¥1500)