東響ロビーコンサート 〜弦楽六重奏〜
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2015年11月29日(日) 13:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール ホワイエ
 
ヴァイオリン:竹田詩織、土屋杏子
ヴィオラ:青木篤子、大角 彩
チェロ:伊藤文嗣、大宮理人
 


チャイコフスキー: 弦楽六重奏曲 “フィレンツェの思い出” 作品70

 東響新潟定期の日恒例の東響ロビーコンサートです。東響トップ奏者の演奏を、間近に、気軽に、無料で聴けるというお得なコンサートです。

 今回は東響が誇る若手弦楽器奏者による弦楽六重奏です。この編成でのロビーコンサートは珍しいと思います。曲目は“フィレンツェの思い出”という重量級の演目で、演目が発表されたときから楽しみにしていました。

 体調がイマイチで昼まで寝ていましたが、何とか元気が出てきましたので、予定通り出かけることにしました。小雨降る中りゅーとぴあに到着。すでにたくさんの人が開演を待っていました。

 時間となって6人が登場。最初に第一ヴァイオリンを務める本来は第二ヴァイオリンの竹田さんにより、メンバー紹介が行われ、その後開演となりました。

 第一楽章から鬼気迫るような、渾身の演奏に圧倒されました。その後も個々の卓越した演奏技術をベースにして、息の合った抜群のアンサンブルを聴かせてくれて、その熱く燃え上がるような演奏に魅了されました。生命感、躍動感にあふれ、残響豊かなホワイエに色彩感ある音楽がこだまし、音楽を聴く喜びを実感しました。

 これまで聴いたこの曲の演奏の中でも、最良に感じられ、精神的高揚感で、胸が高鳴りました。まさに「熱演」という言葉がぴったりでした。後方で聴いておられた大谷さんも大きな拍手を贈っておられました。

 このような演奏技術と音楽性を兼ね備えたプロの演奏家集団が東京交響楽団ということであり、東響の底力を見せ付けられたように感じました。

 1曲のみですが、長大な曲ですので、終演は1時40分になっていました。こんなすばらしい演奏を無料で聴けるなんて、何と幸せなことでしょう。東響の皆さんに感謝しなければなりません。

 

(客席:正面、 無料)