新潟シューベルティアーデ  〜シューベルトの歌曲 その世界を味わう Vol.7〜
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2015年2月11日(水) 14:00  新潟市民芸術文化会館 スタジオA
 
ソプラノ:北住順子、メゾソプラノ:中森千春、テノール:田中 晃、バリトン:佐藤 匠
ピアノ:栄長敬子、片桐寿代、八子真由美
 

シューベルトの散歩道

ROUTE 01 そぞろ歩き
  朝の挨拶 (田中、栄長)
  さすらい
  愛の便り
  どこへ? (佐藤、八子)
  止まれ!

ROUTE 02 川のほとりで
  湖上にて (北住、栄長)
  恋人の近く
  セレナード
  リアーネ (中森、片桐)
  川のほとりで
  帰路

(休憩15分)

ROUTE 03 野山にて
  野ばら (北住、栄長)
  君は僕を愛していない (中森、片桐)
  郷愁

ROUTE 04 夕暮れ、そして一日を終えて
  茂み (田中、栄長)
  森にて(夜の庭)
  夕映えの中で (佐藤、八子)
  星
  夜と夢

(アンコール)アンディムジーク
 
 
 

 シューベルトの歌曲を研究し、演奏する目的で、新潟の音楽家が結成したのが新潟シューベルティアーデです。毎年この時期にコンサートを開いていますが、今回が7回目となります。

 私は、第2回から聴かせていただいていますが、歌曲に疎くて、始めはなかなか馴染めなかったのですが、回を重ねるうちに何となく楽しめるようになりました。

 毎回テーマを決めてプログラミングされていて、日頃聴く機会のないシューベルトの歌曲の数々を聴くことができるのが魅力です。この公演がなければ一生聴く機会はないと思われる曲ばかりで、そういう意味でも貴重な公演です。歌詞の対訳が配布されるのも良いですね。

 今回のテーマは「シューベルトの散歩道」ということで、シューベルトのとある一日を空想して、朝から夜まで、その流れに沿って作品を並べたそうです。

 田中さん、佐藤さん、北住さん、中森さんと、2〜3曲ずつ各歌手が交代で歌ってコンサートが進められました。それぞれ長くシューベルトを研究された実力者揃いであり、指導者としても活躍されていますので、落ち着いた歌声でした。ピアノ伴奏も新潟を代表するピアニストの面々ですので、しっかりとサポートしていました。

 シューベルトの歌曲とはいえ、有名とはいえぬ曲ばかりで、派手さは全くありません。渋く、しんみりと、時には切々と歌い、心ににジーンと染みてくるという感じでした。華やかな曲で、熱く感動するというのも良いですが、このような静かな曲に身を委ねるというのも、たまには良いですね。

 各歌手、各ピアニストとも、それぞれの個性があって興味深く聴けました。テノールの田中さんは、昨年から高橋さんに代わって出演されていますが、歌声、容姿とも高橋さんそっくりに思います。

 バリトンの佐藤さんの落ち着いた歌声は相変わらずです。ダンディな歌いぶりは、落ち着きがあり、男の目から見てもかっこいいです。

 ソプラノは、昨年は田辺さんでしたが、今年は北住さんです。北住さんといえば、レパートリーが広く、昨年夏には、歌謡曲を歌うのを聴いて感激したのが記憶に新しいところです。リリカルな歌声はいつも新鮮に感じます。

 そして、今回一番驚いたのはメゾソプラノの中森さんです。毎回聴くたびに落ち着きと重厚さを増していましたが、今回は一段と円熟味があふれ、歌手としての成長に目を見張りました。初めの頃は一番の若手で、初々しさも感じたのですが、今ではどっしりとした落ち着きがあり、風格すら感じさせました。良い歌声でした。

 ピアノの3人はベテランであり、改めて論ずることもないですが、栄長さんの鮮やかなオレンジ色のドレスが目立っていました。

 アンコールは、八子さんの伴奏で全員が歌って終演となりました。来年は2月28日(日)にスタジオAで開催するそうです。

 毎回チケット完売になる人気公演ですので、もっと大きいホールでも集客できると思いますが、サロン的雰囲気が魅力でもありますので、やはりスタジオAという空間が最適なんだと思います。


   
(客席:2列目右、¥1500)