枝並千花&須藤千晴 デュオ・コンサート2015
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2015年1月12日(月) 14:00  新潟市江南区文化会館 音楽演劇ホール
 
ヴァイオリン:枝並千花
ピアノ:須藤千晴
 


エルガー:愛の挨拶

マスネ:タイスの瞑想曲

シューマン/リスト編:献呈(君に捧ぐ) (ピアノ独奏)

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 Op.24 「春」

(休憩15分)

久石 譲:Stand Alone 〜「坂の上の雲」主題歌

モリコーネ:ニュー・シネマ・パラダイス

ストラヴィンスキー:イタリア組曲

サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン

(アンコール)
モンティ:チャールダッシュ
 
 

 遅くなりましたが、私にとって新年最初のコンサートです。今日は、新潟市出身の枝並さんのコンサートです。枝並さんは、新潟を代表する女流ヴァイオリニストのひとりであり、度々聴かせていただいています。新潟での演奏機会も多いのですが、私が前回聴いたのは昨年8月ですので、5ヶ月ぶりです。

 昼食をゆっくり食べ、ホールへと向かいました。会場は江南区文化会館。私は西区在住ですが、生まれは江南区(亀田)です。で、亀田には知り合いが多く、このホールに行く度に、思わぬ人と出会ってしまうのも楽しみです。
 今日も開場前に館内の郷土資料館を覗いてみましたら、聞き覚えある声が・・・。ここでボランティアをしている私の姉の声でした。
 ということで、話し込んでしまい、開演間近に入場。ホールはなかなかの入りで、良い席はうまっており、ステージ前に空席を見つけて着席しました。まあ、ヴィジュアルも重視する私ですので、始めからステージ前に席を取ろうと決めていたというのが正直な話です。
 本当は1列目に座ろうと思ったのですが、ちょっと気が引けて、2列目に座りました。私の前は空席でしたので、実質的にはかぶりつきというところでしょうか。私の斜め前には、いつもブログでお世話になっているRさんのお姿が・・。今年もよろしくお願いします。

 話を枝並さんに戻しましょう。何を隠そう枝並さんは亀田出身。ふるさとでのコンサートということで、思い入れも強いものと思います。ちなみに、亀田出身のヴァイオリニストといえば、枝並さんのほかに、佐々木友子さんも頑張っておられます。同郷の者としましては応援しないわけにはいきません。

 前置きが長くなってしまいましたが、水色のドレスの枝並さん、薄ピンクのドレスの須藤さんが登場して開演です。長身の枝並さんは相変わらず美しく、スーパーモデル並みの容姿は健在です。須藤さんは髪を片側に束ね、壇蜜を髣髴させるような妖艶さを感じさせました。(オヤジ発言が続いて申し訳ありません。)

 挨拶代わりの「愛の挨拶」で開演。以後2人のトークを挟みながら演奏が進められました。エルガー、マスネと、ヴァイオリンの名曲で聴衆の心をひきつけました。柔らかなヴァイオリンの響き。それを優しく、しかし、しっかりと支えるピアノ。見事な演奏です。デビュー当初は、もっと固い印象を感じましたが、年齢を重ねられ(まだお若いですが)、円熟味が感じられます。

 須藤さんのロマンチックなピアノ独奏を挟んで、前半最後はスプリング・ソナタ。軽快で爽やかな第1楽章、ゆったりと、春の日差しの中でまどろむような第2楽章、生き生きとはねるような第3楽章、そしてヴァイオリンとピアノがせめぎ合う第4楽章。まさに新春を祝うにふさわしい演奏でした。

 休憩後は、クラシックを離れて、和洋の美しいメロディに心が癒されました。切ない調べが心に染みました。何度聴いても良い曲ですね。

 続いてはイタリア組曲。ゆったりと歌う第1曲から、情熱的に燃え上がる第6曲まで、楽しく聴かせてくれました。そして、最後はツィゴイネルワイゼン。おなじみの名曲中の名曲ですが、私の眼前数メートルでの超絶技巧に圧倒されながら聴いていました。

 かわいいお譲ちゃんの花束贈呈に続いて、アンコールは定番のチャ−ルダッシュ。盛り上がり必至の曲であり、熱狂的拍手の中で終演となりました。

 新年最初のコンサートでしたが、期待以上に楽しめました。枝並さんの素晴らしさはいうまでもなく、須藤さんのピアノも聴き映えして良かったです。息もピッタリであり、二人の相性の良さがうかがわれました。

 満足気分でホールを出て、駐車場からすぐに亀田バイパスに乗り、新潟バイパス・新潟西バイパスと快適に走り、20分かからずに自宅に到着しました。間違いなく時間的には新潟市内で一番便利なホールです。
 駐車場も広くて無料、ホールの音響も良好。もっとこのホールを活用してもらいたいです。ただし、自動車がないとはなはだ不便という大問題がありますが・・・。


   
(客席:2−21、\2500)