アンサンブルクライン第50回記念演奏会
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2014年8月3日(日) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
弦楽合奏:アンサンブルクライン (指導:奥村和雄、加藤礼子)
指揮:本多優之
独奏:奥村 愛、枝並千花、鍵冨弦太郎、羽柴 累、庄司 愛
 

スコットランド民謡:「スコットランドの釣鐘草」変奏曲 (小学生の門下生)

L.モーツァルト:おもちゃの交響曲 

ヴィヴァルディ:「調和の幻想」作品3 より 第10番
         (Vn独奏:鍵冨弦太郎、庄司 愛、枝並千花、奥村 愛)

ハルヴォルセン:ヘンデルの主題によるパッサカリア (Vn:鍵冨弦太郎、Vla:羽柴 累)

 (アンコール)ハイドン:?

(休憩15分)

メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲 第10番

ヴィヴァルディ:「和声と創意の試み」作品8より 「四季」
   第1曲「春」、第2曲「夏」 (Vn独奏:枝並千花)
   第3曲「秋」、第4曲「冬」 (Vn独奏:奥村 愛)
 
 

 奥村和雄先生のヴァイオリン教室は、毎年2回「小さな音楽会」として発表会を開いています。冬は個人の発表会、夏はアンサンブルクラインとして合奏の発表会となっています。
 その演奏水準の高さは定評があり、「小さな音楽会」という表現は当たらず、内容的には「大きな音楽会」です。私は発表会の模様を収録したDVDを見せていただいたことはありますが、実際の演奏を聴くのは今日が初めてです。
 いつもは音楽文化会館で開催されていますが、今回は50回記念のヴァイオリン・ガラコンサートということで、りゅーとぴあのコンサートホールが会場となりました。出演者の豪華さもあってか、この大きなホールが老若男女でいっぱいになりました。

 今日は夕方所用がありましたので、残念ながら前半だけしか聴けませんでしたが、早めに開場の列に並び、2階正面に席を取りました。

 開演時間となり、奥村愛さんの司会で演奏が進められました。最初は小学生の門下生による合奏です。本多さんの指揮で子供たちが演奏しましたが、小学生の演奏とは思えないくらいの仕上がりで驚きました。ちゃんとした弦楽合奏になっていて、十分に聴き映えしていました。

 続いては「おもちゃの交響曲」です。門下生が結集した弦楽合奏の中には今日出演の独奏者も混じっていて、後方は年少者が擬音係として並んでいました。
 弦楽合奏は素晴らしく、緻密なアンサンブルに驚きました。擬音係の子供たちの演奏も抜群。誰もが知っている超有名曲ですが、生演奏を聴く機会はほとんどないように思います。鍛え抜かれたしっかりした演奏で楽しませていただきました。

 次は、門下生を代表する4人のソリストを迎えて「調和の幻想」です。左から白シャツ姿の鍵冨さん、緑のドレスの庄司さん、赤いドレスの枝並さん、そしてピンクのドレスの奥村さんが並んでいるのは壮観です。奥村和雄先生や加藤礼子さんもヴィオラで参加しておられました。
 これも緻密な弦楽アンサンブルに支えられて、各ソリストとも見事な演奏でした。それぞれの個性はありますが、同じ門下生ということもあってか、音色が似ているのは面白かったです。

 前半最後は、鍵冨さんのヴァイオリン、羽柴さんのヴィオラによる「パッサカリア」です。羽柴さんは紫色のドレスで登場。2人の息が良く合っていて、きれいなハーモニーが醸し出されていました。アンコール代わりにもう1曲演奏されましたが、曲名は聞き漏らしてしまいました。これも実に良い演奏でした。

 後半はメンデルスゾーンに続いて、ヴィヴァルディの「四季」が演奏されましたが、残念ながら後半は聴くことができませんでした。きっと前半以上の盛り上がりをみせたことでしょう。

 以上のように、前半しか聴けませんでしたが、弦楽アンサンブルの素晴らしさには驚きました。ヴァイオリン教室で弦楽合奏もやっているのは珍しいものと思いますが、奥村先生の指導の成果が見事に花開いています。このヴァイオリン教室からは、全国的、世界的に活躍する奏者も輩出しており、新潟の音楽水準を高めてくれています。これからの益々の発展を祈りたいと思います。
  


(客席:2階C4-5、1000円)