トリオ・ベルガルモ クリスマス・コンサート ロマンティック・ストリーム
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2012年12月24日(月) 14:00  ヤマハ新潟店スペースY
 
トリオ・ベルガルモ (Vn:庄司 愛、Vc:渋谷陽子、Pf:石井朋子)
 



ルビンシュタイン:メロディ

モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第28番 ホ短調 K.304(300c)

カサド:親愛なる言葉

(休憩10分)

チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲 イ短調 作品50
          「偉大なる芸術家の想い出のために」

(アンコール)クリスマス・タペストリー
 
 

 今日は所用があって、昨日の第九で、今年のコンサートは終わりの予定だったのですが、何とか都合を付けることができ、急遽このコンサートに行くことにしました。
 トリオ・ベルガルモは新潟を中心に活発な活動をされ、その音楽性と美貌により、たくさんファンが付いています。私もその一人であります。CDも発売され、全国的にも高く評価されているようです。私は知人のつてで、サイン入りCDまでいただいちゃったりして、応援しないわけにはいきません。

 午後時間がとれることになり、昼にヤマハに電話しましたら、当日券が10枚ほどあるとのことで、喜び勇んで会場に向かいました。ヤマハが駅前に移転してから初めてであり、7階にあるスペースYというホールも初めてした。

 エレベーターで7階に降りるとすでに長い行列ができており、私も並んで開場を待ちました。予定より少し遅れて開場され、正面3列目に席をとりました。本来なら1列目正面を狙いたいところでしたが、1列目は私と同じ考えのオヤジどもがずらりと並んでおり、3列目に甘んじたしだいです。ホール内には知った顔が多数ありました。

 紫のドレスの庄司さん、濃紺のドレスの渋谷さん、石井さんが登場して開演です。1曲目は挨拶代わりというような「メロディ」。心が安らぐような良い演奏でした。これで一気にホールの空気をやわらげてくれました。

 庄司さんの挨拶の後、2曲目は庄司さんと石井さんによるモーツァルト。暗い曲調の曲でしたが、庄司さんの繊細な演奏に聴き入りました。

 3曲目は珍しく渋谷さんの挨拶があって、渋谷さんと石井さんによるカサド。これまでの静かな曲と違って、グイグイと迫ってくるような、情熱あふれる演奏で、チェロとピアノのせめぎ合いが心地良かったです。

 庄司さんの曲目解説とCDの案内があって休憩に入り、後半はチャイコフスキーの大曲が演奏されました。3人の集中力がすばらしく、渾身のの名演奏を聴かせてくれました。ピアノが活躍する場面が多いですが、ヴァイオリンとチェロも負けていません。50分の大曲ですが、息をつく間もなく、聴き入るばかりでした。
 ときに優しく、ときに激しくぶつかり合い、その熱気あふれ、めらめらと燃え上がるような演奏に、ノックアウトされてしまいました。演奏す3人の姿も美しく、うっとりとしてしまいました。

 大曲を演奏してお疲れのようでしたが、アンコールはクリスマスにちなんだ曲で盛り上げてくれました。なかなか良い編曲で楽しめました。

 クリスマス・コンサートと銘打っていましたが、クリスマス関連はアンコールだけであり、内容の充実した、ボリュームたっぷりのコンサートでした。期待以上の名演奏に、思わぬクリスマス・プレゼントをいただいたような、幸せな気分で帰路に着きました。
 帰りのエレベーターに乗って閉まりかけたドアの向こうを見ると旧友の姿が・・・。また会いましたね。何とも奇遇といいますか、同じ趣味といいますか・・・。お互い好きですねえ・・。
 

(客席:正面3列目、¥1000)