新潟市ジュニア音楽教室第8回スプリングコンサート
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2012年3月31日(土) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
新潟市ジュニア邦楽合奏団
新潟市ジュニア合唱団
新潟市ジュニアオーケストラ教室
 
ロビーコンサート(13:25〜)

  ジュニアオーケストラ教室:金管・打楽器アンサンブル
     藤井裕子:ファンファーレ2011

  ジュニア邦楽合奏団
     三味線教室  お江戸日本橋
     筝教室     さくら  

  ジュニアオーケストラ教室
     フルートアンサンブル  リムスキー=コルサコフ:くまんばちの飛行
     木管五重奏       イベール:3つの小品より1楽章
     弦楽アンサンブル    グリーグ:ホルベルグ組曲より 前奏曲

  ジュニア合唱団
     ウィリアム・テル序曲
     さくらさくら
     見上げてごらん夜の星を


新潟市ジュニア邦楽合奏団(指揮:鯨岡 徹)

  初級合奏 川崎絵都夫:子どもの四季
  中級合奏 川崎絵都夫:砂山ファンタジー
  上級合奏 川崎絵都夫:越後の子ども唄

新潟市ジュニア合唱団(指揮:海野美栄、ピアノ:斎藤愛子)

  少年少女のための合唱ミュージカル「ひなぎく」 −中山知子の短編からー

(休憩15分)

新潟市ジュニアオーケストラ教室

 A合奏(指揮:藤井裕子)
     モーツァルト(ストーン:編):教会ソナタ第14番 ハ長調 K.278
     J.シュトラウスII:ポルカ「狩にて」 op.373

 B合奏(指揮:上野正博)
     ビゼー:「アルルの女」第2組曲
     チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」

全教室合同(指揮:上野正博)
     杉本竜一:合唱曲「Believe」
 
 

 毎年恒例のスプリングコンサートです。新潟市が誇るジュニア邦楽教室、ジュニア合唱団、ジュニアオーケストラ教室をまとめて聴けるという願ってもないコンサートです。いつもは最終日曜日なのですが、他の催しとの重なりからか、土曜日の開催となりました。幸い今日の土曜は休みが取れたので、聴くことができました。

 開演前のロビーコンサートも聴きものですから、1時前に会場入りして、開場待ちの列に並び、いつものCブロックに席をとりました。そしてホワイエの3階バルコニーに上がって、ロビーコンサートに臨みました。

 いつものように階段上でファンファーレが演奏されて開演。最初は邦楽教室による三味線演奏と筝演奏でした。ホワイエに音が良く響き、ほのぼのと、ほっとするような和の雰囲気が心地よかったです。

 続いては、ジュニアオケのアンサンブル演奏でしたが、いつもながらお見事。管も弦も良かったですが、特に「ホルベルグ組曲」は、うっとりと聴き入りました。

 そして最後は小編成の合唱団です。スキャットによるウィリアム・テル序曲で意表をついた後、しんみりと、情感豊かに「さくらさくら」の歌声が響くと、騒がしかったロビーが静かになって、みんなが聴き入っていました。代表の挨拶も大変良かったです。


 ロビーコンサートが終わって、いよいよ本公演です。客の入りは良く、9割以上は入り、ほぼ満席といっても良いでしょう。

 最初はジュニア邦楽教室です。毎度お馴染みの曲ですが、皆さんうまく演奏されていたと思います。級が上がるにつれ、演奏は良くなりますが、初級の演奏もかなり良かったです。カーテンコールでは作曲者の川崎先生もステージに上がられました。
 全国でも珍しいジュニアによる邦楽です。新潟でこんな活動をしているなんて、誇るべきことであり、素晴らしいことと思います。今年は団員が増えたとのことですが、益々の発展を期待したいです。

 続いては、ジュニア合唱団によるミュージカルです。舞台セットなどありませんが、照明が工夫されていて、演出的には良かったと思います。ちょっと台詞が聞き取りにくく、筋書きが分かりにくかったですが、ソロを歌った皆さんは頑張っていました。毎年聴いていると、小さかった子が大きく成長し、感慨もひとしおです。どうしても親の目線で見てしまいます。

 休憩後はジュニアオケです。最初は初級のA合奏でしたが、例年以上の良い演奏だったと思います。簡略化された編曲版ですが、十分に聴ける演奏で驚きました。いつもは子どもらしい、ほのぼのとした危うさも魅力なのですが、そんな不安感は微塵も感じさせず、堂々とした演奏で、これがA合奏とは思えないほどでした。

 続くB合奏は、自称ファンクラブ会員としましては、今さら何も言うことはありません。伝説の名演と讃えられた昨年定期のチャイコフスキーの交響曲第5番の感動は今でも心に残ります。今日の演奏も期待を裏切りませんでした。
 「アルルの女」は、最初は若干の乱れを感じないでもありませんでしたが、次第に良くなり、メヌエットのフルートソロはお見事でした。思わず頑張れと心の中で叫んでいました。良かったです。ファランドールの盛り上げ方もグッド。あれだけ煽っても乱れなかったのはさすがです。
 そして、「ロメオとジュリエット」。この曲は今年のLFJ新潟の本公演で演奏することになっているので、注目していたのですが、十分な仕上がりに思います。シンバルがもう少しピシッと決まるともっと良かったですけれど。LFJまで4週間。さらにブラッシュ・アップされるものと期待しています。
 なお、今回が新しいコンミスのお披露目となりました。なかなか堂々とした立ち居振る舞いだったと思います。これから頑張ってもらいたいと思います。応援してますよ。

 ラストは今日の出演者全員参加でBelieve。A合奏以外は合唱での参加です。ステージいっぱいの参加者は壮観です。指揮の上野さんが段取りの悪さを誤っていましたが、謝るほどのものはなく、お詫びはせっかくの盛り上がりに水をさして余計だったかも・・。

 ロビーコンサートから終演まで3時間20分もの長丁場。内容たっぷりで、お腹いっぱい音楽を堪能し、子どもたちからエネルギーをもらうことができました。
 やっぱり、ジュニアっていいなあ・・・。誇るべきものが少ない新潟ですが、ジュニア音楽教室rとりゅーとぴあは全国に自慢できます。夏には各教室の定期演奏会があります。聴いたことのない人は、だまされたと思って、一度お聴きになってください。きっと虜になること間違いなしです。
 

(客席:2階C5-5、無料)