りゅーとぴあ得割コンサート 〜東京交響楽団名曲コンサート〜
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2011年11月7日(月) 18:30  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮・話: 飯森範親
コンサートマスター: 高木和弘
 


ビゼー:歌劇「カルメン」より 前奏曲

小室昌広・編:ディズニーのメロディによる管弦楽入門(楽器紹介)

J.シュトラウスII:ポルカ「雷鳴と電光」

外山雄三:管弦楽のためのラプソディ

アンダーソン:ワルツを踊る猫、狂った時計、そりすべり

エルガー:行進曲「威風堂々」第1番二長調

(アンコール)
久石 譲:「天空の城ラピュタ」



 

 
 

 新潟市では小学校5年生全員をりゅーとぴあに招待し、東京交響楽団の演奏を聴くという「わくわくキッズコンサート」を毎年秋に開催しています。子供たちが生オーケストラを体験する貴重な場です。
 このコンサートに関連して、子供たちに聴かせているプログラムを一般の方にも聴いてもらおうという趣旨で特割コンサートが開催されています。早くチケットを買うと特別に割引料金1500円で聴けるというものです。

 私もどんなコンサートなのか気になり、聴いてみたいと思っていましたが、これまでは昼間の開催のため聴くことはできませんでした。しかし、今年は夜の開催ということで、念願かなって聴くことができました。
 とはいえ、平日の6時半開演であり、職場を5時半に出ることはなかなか大変でした。なんとか仕事を早く切り上げて、開演に間に合うことができました。

 ホールはなかなかの盛況です。昨夜の客席はさびしかったですが、今夜はまずまずの入りです。拍手の中楽員が入場。今日のコンマスは、昨夜のニキティンさんに代わって、高木さんです。オケは幾分小ぶりで、昨夜とは若干のメンバー交代があるようです。

 飯森さんが登場し、「カルメン前奏曲」で開演しました。飯森さんらしい元気いっぱいの演奏でした。以後飯森さんのMCにより演奏が進められました。
 「ディズニーの・・・」は、実は一番聴いてみたかった曲です。内容はオケの各パートを紹介し、その後各楽器を細かく紹介していくもので、ピッコロの高野さんのナレーションに乗って演奏が進められました。各パートの独奏が聴けて良かったです。
 曲はディズニーのメロディが使われていますが、内容はブリテンの「青少年のための管弦楽入門」そのものです。最後のフーガは同じと言ってよいほどで、まさにパクリですね。でも、内容は良かったです。

 「雷鳴と電光」では団員の芸も披露されて、盛り上げようという熱意に頭が下がりました。10月に入団したというホルン奏者の雷役は、新入団の洗礼らしいです。打楽器奏者の傘回しの曲芸には大喝采でした。

 「管弦楽のためのラプソディ」は特割コンサートの特別プログラムだそうです。大人向けのサービスということでしょうか。お馴染みの民謡をモチーフにした聴き映えのする曲です。有名な割に生で聴く機会は少ないですが、東響では、2002年5月のワールドカップ新潟開催記念に開催された「ワールドガラコンサート」で演奏されいます。盛り上がるには最高の曲ですね。 

 続いて演奏されたアンダーソンの小品は有名な割になかなか生では聴けない曲で良かったです。こういう曲を聴く機会って本当にないですよね。にぎやかなラプソディの後では、程よいデザートに感じました。

 「威風堂々」ではわれらが山本さんが登場。オルガンを交えての迫力の演奏でした。この曲はジュニアオケの定期演奏会のアンコールの定番であり、私の思い入れの大きい曲です。さすがにプロの演奏はそつがなく、難なく迫力満点に演奏してくれますが、さすがの東響でも涙涙のジュニオケにはかないません。でも山本さんは良かったですよ。

 アンコールに「天空の城ラピュタ」を演奏して終演となりましたが、これも迫力があって良かったです。曲自身の良さも再認識しました。ちょうど1時間のコンサートでしたが、多彩な演目があって十分に満足でした。

 飯森さんと東響は、疲れも見せずにエンジン全開。芸術性がどうのというのとは別次元で、とにかくオーケストラをダイナミックに大音響で鳴らそうという演奏で、迫力満点でした。小学校5年生の子供たちにオケの迫力を体験させるには良い演奏と思います。昔の子供たちも楽しめましたので、子供たちもきっと喜んでくれることでしょう。

 東京交響楽団は昨日は新潟定期でしたが、飯森さん、高木さんは東京で山形交響楽団のコンサートをしていました。昨日のうちに新潟入りしたのか、今朝新潟入りしたのかはわかりませんが、お疲れのことと思います。
 今日は12時45分からわくわくキッズコンサートが始まりましたので、ゲネプロは今日の朝しかなく、ものすごいハードスケジュールです。今日は1時間の公演を2回してこのコンサート。明日も3公演あります。日ごろハードスケジュールに慣れている東響の皆さんとは思いますが、日曜日昼から火曜日の夕方まで新潟でぎっしりのスケジュール。お疲れ様です。
 これから夕食食べて休むとしても、明日は朝から演奏が待っています。とても新潟の夜を楽しむどころじゃないですね。ゆっくりお休みください。
 

(客席:2階C6-11、1500円)