東京バレエ団 白鳥の湖 (全4幕)
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2011年6月25日(土) 15:00  新潟県民会館 大ホール
 
バレエ:東京バレエ団
指揮:井田勝大
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
 

 
チャイコフスキー:「白鳥の湖」

  第1幕 遠くに王宮の見える庭

  第2幕 月光の冴える静かな湖のほとり

  (休憩20分)

  第3幕 王宮の舞踏会

  (休憩10分)

  第4幕 もとの湖のほとり


オデット/オディール:小出領子
ジークフリート王子:後藤晴雄
王妃:松浦真理絵
悪魔ロットバルト:榎本武尊
道化:小笠原亮

 
 

 音楽漬けの5月の反動で、6月はまだ1回しかコンサートを聴いておらず、そろそろ禁断症状が出そうであり、今日は珍しくもバレエの公演を観てきました。バレエ音楽は好きですが、実際のバレエ公演を観る機会はほとんどなく、たまにはいいかなと考えました。
 実は映画「ブラック・スワン」を観て、「白鳥の湖」のバレエシーンに感銘し、実演を観たいという気持ちになったのが一因であり、音楽がオーケストラの生演奏というのが大きな決め手となりました。

 仕事を早めに抜け出し、車をとばして会場入り。このところ雨続きでしたが、曇り空ながらも天候が回復して良かったです。バレエ公演というためか、女性がほとんであり、小さな女の子を連れたお母さん方が目に付きました。
 私の席は2階席のA席。S席エリアはかなり埋まっていましたが、私の回りは空いていて、私の左右に誰もおらず、私の後ろの数列も誰もいません。そのためゆったりと聴くことができ、ステージも遮るものがなくて良く見えました。

 県民会館のオケピットは狭いので、例によって、オケが入りきらず、左のステージ袖にハープとコントラバス、右の袖に打楽器が載っていました。指揮者が登場していよいよ開演です。

 バレエは全く素人の私なので、演出や踊りについての評価はできませんが、出演者はいずれも素晴らしい踊り振りであり、見とれるばかりでした。2幕、4幕での白鳥の群舞も息を呑む美しさでした。さすがに日本を代表するバレエ団ですね。
 TVで観るバレエ公演はズームアップが多用され、ステージ全体を常に見回すことはできませんが、実際の公演を観ると、主役以外の動きの素晴らしさにも感動します。やはり生で観るべきだと再認識しました。

 東京シティフィルの演奏も期待以上の名演奏でした。狭いオケピットでの小編成の演奏なので、どうなのかなあと心配したのですが、十分満足できるサウンドで2階席に響いてきました。管楽器のソロやヴァイオリンのソロも破綻なく、きれいにまとめていました。
 聴きなれた音楽もバレエと一緒に聴くと感動も倍増です。この曲はこういう場面だったのかと新しい発見ばかりでした。オーケストラコンサートではなく、バレエに合わせての演奏ですから、テンポ設定など制約があるんじゃないかと想像しますが、純粋に音楽だけとって考えてみても、良い演奏じゃなかったかと思います。指揮者の井田さんは初めてでしたが、オケを良くまとめ上げて、すばらしい演奏を引き出してくれたと思います。

 オペラと並んでバレエは舞台芸術として優れたものと感じ入りました。音楽を聴くだけじゃなくて、実際の舞台を観ないと音楽を理解できないと思います。これからも、オケの生演奏での公演があったら観る機会を増やしたいと思います。
 

(客席:2階4−17、A席:6000円)