茂木大輔のオーケストラ・コンサートNo.6  モーツァルトの歌姫たち
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2010年11月28日(日) 16:00  新潟市民芸術文化会館コンサートホール
 
指揮・話: 茂木大輔
ソプラノ: 半田美和子(*)、渡邊恵津子(**)
オーケストラ: 茂木オケ室内管弦楽団
コンサートマスター: 永峰高志(N響主席)
フルート: 神田寛明(N響主席)、オーボエ: 古部賢一(新日本フィル主席)、ファゴット: 佐藤由起(N響)
 
モーツァルト

歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」K.588 より 序曲

レチタティーヴォとアリア「テッサーリアの民よ」「不滅の神々よ」K.316
(**)

ミサ曲ハ短調K.427 より 「聖霊によって処女マリアより御体を受け」
(*)

歌劇「フィガロの結婚」K.492 より
       序曲
       第19曲:レチタティーヴォとアリア「あの美しい思い出はいずこに」
(*)
       第20曲:二重唱「夕べに優しい風が吹くとき」(手紙の二重唱)
(*)(**)
       第21曲:フィナーレ「フィガロの結婚行進曲」

(休憩20分)

歌劇「魔笛」K.620 より アリア「わが心は地獄の復讐に燃え」
(**)

交響曲第40番ト短調K.550 (初稿版)

(アンコール)
アリア「私の感謝をお受けください」K.383 
(*)(**)
J.S.バッハ:主よ人の望みの喜びよ
 
 

 毎年恒例になっている茂木さんの解説付きコンサートですが、今年は東響定期会員の特典公演「東響定期+α」としての公演となりました。毎回盛りだくさんの内容で、臨時編成のオケながらも演奏水準は高く、今年も楽しみにしていました。
 昨年はハイドンがテーマで、りゅーとぴあで開催されたハイドン・ツィクルスの第1回でしたが、今回は今シーズンりゅーとぴあで開催されるモーツァルト・ツィクルスの第1回という位置づけです。
 
 昨日は青空の上天気で気持ち良かったですが、夕方から崩れてしまいました。今日は雨はぱらつく程度でしたが、風が強く、肌寒い日曜日になりました。

 ホールは7分程度の入りでしょうか。東京定期会員の席は埋まっているようでしたが、一般席は空席が多かったようです。
 拍手の中楽員が入場。オケは小型の編成で、弦五部は、6−6−4−3−2です。N響団員やそのお弟子さんたちを中心に編成されているとのことでした。正面のパイプオルガンの前にスクリーンが設置されていて、歌詞や解説が投影されました。

 「コジ・ファン・トゥッテ」序曲で開演しましたが、毎度のことながら、茂木オケは名手揃いで、素晴らしいアンサンブルです。その後は茂木さんの解説を挟みながら演奏が進められました。
 今回のテーマは、「モーツァルトの歌姫たち」ということで、モーツァルトと関係が深いウェーバー家の4姉妹にまつわる曲が演奏されました。ソプラノの半田さん、渡邊さんのリリカルな歌声は素晴らしく、二人の二重唱も聴き応えがありました。なかなか聴く機会のない曲もあって楽しめました。
 フィガロでは半田さんが伯爵夫人、渡邊さんがスザンナを演じましたが、フィナーレで客席に降りて花を配って回るという粋な演出もありました。

 休憩後は渡邊さんによる夜の女王のアリアが歌われた後、交響曲第40番が演奏されました。クラリネットの入らない初稿版でしたが、軽快な演奏で、大変良かったです。

 アンコールにソプラノの二人によるアリアが歌われた後、クリスマスが近いということで、「主よ人の望みの喜びよ」が演奏されて終演となりました。

 茂木さんの解説は分かりやすく、スライドを見ながら聴いていると、曲の理解が深まりました。2時間半の内容豊富なコンサートでしたが、飽きずに聴くことができて良かったです。茂木オケも良い音を出していて、演奏水準も高かったと思います。

 このシリーズは毎回期待を裏切ることがなく、楽しませていただいています。来年も企画されることを楽しみにしたいと思います。

 終演後にサイン会がありましたが、所用があって早く帰宅しなければならなかったので、サインはもらわずにホールを後にしました。
  

(2階C5−**、 定期会員招待)