Musica Poetica 〜オルガンとピアノ 似て非なる楽器が織りなす新しい音の世界〜
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2010年11月23日(火・祝) 14:00  新潟市民芸術文化会館スタジオA
 
オルガン・ピアノ: 古川由紀子
 
 
 
第1部 オルガン

1.J.S.バッハの名による:コラール前奏曲
        いざ来ませ、異邦人の救い主よ
        主キリスト、神のひとり子
        われらが神は堅き砦

2.パッヘルベル:シャコンヌ ヘ短調

3.J.S.バッハ:パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV825
        前奏曲、アルマンド、クーラント、サラバンド、メヌエット、ジーグ


(休憩20分)

第2部 ピアノ

4.J.S.バッハ:イタリア協奏曲 BWV971

5.モーツァルト:ピアノソナタ 変ロ長調 KV333

6.ラフマニノフ:幻想小品集 Op.3-2 プレリュード


(アンコール)ショパン:ノクターン 第20番 嬰ハ短調
 
 

 今日は勤労感謝の日。疲労が蓄積しているので、家でゆっくり休養しようかと思っていたら、じゃまだから出かけて来いという妻の命令。急遽このコンサートを聴くことにしました。きれいなチラシが目に付きましたが、古川さんについてま全く存じ上げておりませんでした。オルガンとピアノを同時に聴けるというのが魅力であり、このコンサートを選びました。

 雨は降らないものの、鉛色の雲が垂れ込めて、肌寒い日になりました。白山公園の木々は紅葉が終わり、落葉して枝だけになっています。すっかり初冬の雰囲気になってしまいました。
 当日券を買って入場。スタジオ内にはポジティヴ・オルガンとピアノがセットされていました。2列目に席を取りましたが、どんどん客が増えて満員の大盛況です。

 前半はオルガンの演奏です。黒いドレスが素敵な古川さんが登場し、解説を挟みながら演奏が進みました。50鍵、5ストップで、250本のパイプからなるポジティヴ・オルガンの素朴な音色は、コンサートホールの大オルガンとは違って、これはこれで魅力的でした。しかし、演奏は何となくしっくり来ないで、ぎこちなく感じました。つかえるような印象で、音楽の流れが感じられず、ちょっと聴きづらく感じました。私の個人的好みに過ぎませんが・・。

 後半のピアノも音楽が流れません。音としては良く鳴っていますが、残念ながら私の心には響いてきません。良い演奏なのでしょうが、私の波長とはずれがあるようです。音楽に身をゆだねようと思っても拒否されてしまいます。場違いな場所に迷い込んだような感じで、居心地が悪く感じました。
 最後のラフマニノフは曲が曲だけに音を楽しむことができました。ヤマハのピアノでしたが、低音が良く響いて音の濁りもなく、ダイナミックな演奏が心地よかったです。

 アンコールにショパンが演奏され、終演となりましたが、このショパンもしっくり来ませんでした。オルガンとピアノを楽しめたプログラムは良かったのですが、私の個人的好みとはずれがありました。
 オルガンはりゅーとぴあのオルガン講座で学ばれ、その後も研鑽を積まれているようですが、まだ経験は浅いといえましょう。しかし、ピアニストとしては、ベルリンに留学されたり、コンクールに入賞されたりした素晴らしい奏者のようです。満員の会場の皆さんは大変楽しまれていたようでした。でも、私はどうにも馴染めず、残念ながら音楽を楽しむことはできませんでした。

 関係者の方がこの記事をお読みになっていたら、気分を害されたかもしれませんが、単なる素人の個人的好みに過ぎませんので、気にしないでください。あくまで、2500円の入場料を取るプロの音楽家として率直な感想を述べさせていただきました。偏屈者のたわ言とお許しください。
  

(自由席:2500円)