東京交響楽団 第62回新潟定期演奏会
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2010年11月7日(日) 17:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮: ミハエル・タタルニコフ
ピアノ: デジュー・ラーンキ
コンサートマスター: 大谷康子
 
 


ベートーヴェン:バレエ音楽「プロメテウスの創造物」序曲 作品43

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58

(休憩20分)

ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調 作品60

 
 
 

 今週末の新潟は、珍しく良い天気となりました。今日は朝から青空が広がり、心地よい陽気です。太陽のありがたさを実感します。まもなく鉛色の空が続く冬が来ます。今のうちに日光をたっぷりと浴びておきましょう。

 好天に誘われ、今日は1時からのロビーコンサートも聴きました。田尻さんらによる弦楽四重奏でしたが、今日の演目のベートーヴェンつながりで、弦楽四重奏曲第12番が演奏されました。響きの良いホワイエに素晴らしいアンサンブルがこだまして、至福のひと時を過ごすことができました。(→ブログ

 一旦帰宅して、再度出直してコンサートに臨みました。拍手の中楽員が入場。今日のコンマスは大谷さんです。曲目のため編成は小ぶりです。

 イケメンのタタルニコフが颯爽と登場して開演です。マリインスキー劇場管弦楽団のヴァイオリン奏者としては何度も来日していますが、指揮者としては初めてだそうです。
 軽快な演奏がホールに響きます。先週は大阪のザ・シンフォニーホールに行き、クリアな響きが美しかったですが、りゅーとぴあの中音域が豊かな芳醇な響きは耳に良くなじみます。

 続いてはラーンキが登場してピアノ協奏曲第4番です。あまり好きな曲でもなく、何となく退屈して眠気に襲われましたが、第3楽章は良かったです。若さあふれるタタルニコフにラーンキは堂々と渡り合って、軽快かつ力強い演奏を聴かせてくれました。アンコールを期待しましたが、そのまま休憩に入りました。

 休憩後は交響曲第4番です。これまた前半同様に若さあふれる演奏であり、明るい地中海の太陽を感じさせるような印象でした。ちょっと早めでメリハリのある心地よい演奏ではありましたが、その分奥深さは感じられませんでした。でも、容姿同様にかっこいい演奏であり、スポーツカーを飛ばすような演奏は大いに楽しめました。東響の皆さんも拍手でたたえていました。

 アンコールなしで時間的には早く終わり、もうちょっと聴きたかったというのが正直な感想です。指揮棒を持たずに身振り大きく演奏するタタルニコフはかっこよかったです。ゲルギエフの下で活躍しているだけはあり、日本でもこれから人気が出そうに思います。特にオバサマ方に。

 今週は「わくわくキッズコンサート」や「特割りコンサート」があり、東響の皆さんは新潟に張り付いて大忙しですが、新潟の秋を楽しんでいただきたいと思います。
 

(客席:2階C5-**、S席:定期会員、5500円)