NHK交響楽団演奏会 新潟公演
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2010年1月31日(日) 16:00  新潟市民芸術文化会館  コンサートホール
 
指揮:エドワード・ガードナー
ピアノ:セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン
 
 
 
エルガー:セレナード ホ短調 作品20

グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 作品16

(休憩15分)

ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 作品47

(アンコール)
エルガー:エニグマ変奏曲 より 第9変奏 「ニムロッド」

 
 
 
 N響は昨年加茂市で行われた公演を聴いていますが、新潟市での公演は随分と久しぶりです。今回は新潟港開港140周年を記念しての演奏会であり、昨日のオーチャード定期と同じプログラムです。

 久しぶりのN響公演ということもあってか、ほぼ満席でした。拍手の中楽員が入場。今日のコンマスは篠崎さんです。ガードナーが軽やかに登場して最初は小編成の弦楽だけでエルガーのセレナードです。穏やかな曲で、心が癒され、夢の世界へ誘われるようでした。N響の弦楽はこれまでになくきれいに感じました。

 一旦楽員が退席してピアノがセッティングされ、2曲目はグリーグのピアノ協奏曲です。ガードナーとエッカードシュタインが颯爽と登場しましたが、体格も顔もよく似た感じです。演奏は若々しさを感じさせるもので、爽やかでしたが、所々にほころびも感じないではありませんでした。ピアノはイマイチかと思いましたが、N響の演奏そのものはなかなか良かったと思います。昨日は響きの少ないオーチャードホールでの演奏で、今日は響きの良いりゅーとぴあ。最初は金管のバランスが悪く感じる場面もありましたが、だんだん修正されたようで、尻上がりに良くなったように感じました。

 後半は編成が大きくなって、メインのショスタコーヴィチです。フル編成のN響は見ていて豪華に感じます。演奏は暗さを感じさせず、エネルギッシュではありますが、重々しくなくて爽やかな演奏でした。N響の各セクションともすばらしい演奏であり、さすがN響と思わせました。

 アンコールにニムロッドをしっとりと演奏して終演となりました。久々のN響は満員の聴衆を感動させてくれました。イギリスの新進気鋭の指揮者だけあって、後味の良い若さあふれる演奏でした。

 新潟でのN響は、これまで十分に実力を発揮してくれなかったように思いますが、今日のN響はなかなかの演奏だったと思います。2回目の本番ということで、指揮者との息もピッタリだったものと思います。最後は楽員たちも指揮者を讃えていました。
 新潟では東響ばかり聴いていますが、たまにN響も刺激になって良いですね。またの来演を期待したいと思います。


(客席:2階C4−5、S席:6000円)