レニングラード国立歌劇場 「カルメン」
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2007年12月14日(金)18:30 新潟県民会館大ホール
 
 

ビゼー:「カルメン」全2幕 (フランス語上演)

第1幕  第1場、第2場

(休憩20分)

第2幕  第1場、第2場

演出  :スタニスラフ・ガウダシンスキー
音楽監督:アンドレイ・アニハーノフ
指揮  :ミハイル・パブージン
管弦楽 :レニングラード国立歌劇場管弦楽団
合唱  :レニングラード国立歌劇場合唱団
バレエ :レニングラード国立歌劇場バレエ

カルメン   :ナタリア・ビリュコーワ
ドン・ホセ  :ミハイル・マカロフ
エスカミーリョ:ニコライ・コピロフ
ミカエラ   :マリア・リトケ
スニガ    :カレン・アコポフ
モラレス   :ドミトリー・ネラソフ
ダンカイロ  :ヴィクトル・ルキヤノフ
レメンタード :アレクセイ・クリギン
フラスキータ :オリガ・シャニーナ
メルセデス  :ヴァレンチナ・サラプロワ

 
 

 久しぶりのオペラです。といっても今年2回目。今回はレニングラード国立歌劇場です。この劇場はソヴィエト崩壊後度々来日しており、新潟にも何度か来演していますが、私は今回が初めてです。正式にはムソルグスキー記念ミハイロフスキー劇場といい、レニングラード国立歌劇場というのは日本だけの通称です。権威に弱い日本人にとっては国立歌劇場としたほうが有り難みを感じますからね。また、レニングラードはサンクト・ペテルブルグと改称されて久しいのですが、いまだにレニングラードという名前を使い続けるプロモーターの姿勢には疑問を感じます。
 サンクト・ペテルブルグといえば、かのゲルギエフ率いるマリインスキー劇場がありますが、新潟に来るはずもなく、ミハイロフスキー劇場でガマンしましょう。

 さて、本日は職場を4時半に早退させていただき、一旦自宅に寄ってから県民会館へ向かいました。今日は家内といっしょです。6時15分頃に着いたのですが、開場がなかなか進んでいない様子で、行列ができていました。ホールに入るとかなり空席が目立ちます。
 例によって狭い県民会館のオケピットにはオーケストラは入り切れませんから、ステージ左袖にハープ、右袖にティンパニ、さらに右前の客席横に打楽器が配置されています。

 おなじみの前奏曲で開演です。オケの音色もきれいで、音響的には満足できます。演奏もこなれていていい演奏です。本日の各出演者とも声の出は良く、十分な声量です。合唱もすばらしく、バレエもお見事。舞台装置も必要十分。第2幕前の間奏曲もいい演奏でした。なかなかできの良い舞台だったと思います。個人的には値段分以上に楽しめました。

 新潟に来るオペラは限られたものしかなく、必ずしも一流と言えないものも多いのも事実です。また、ダブルキャスト、トリプルキャストの場合、新潟では2番手、3番手の場合が多いのですが、今日の出演者は声質、声量、容姿ともに十分満足できるレベルであり、好演だったと思います。特にミカエラ役とエスカミーリョ役は良かったと思いました。カルメンも存在感がありました。オーケストラの演奏もすばらしかったと思います。期待以上の高水準な公演であり、うれしい誤算でした。

 やっぱりオペラはいいですね。管弦楽に歌にバレエ。まさに総合芸術。一流じゃないのかもしれませんが、新潟に居ながらにして、この値段で楽しめるのなら安いものだと思います。空席が多かったのがもったいなかったと思いましたが、その分ゆったりできて良かったです。今回はSじゃなく、A席にしたのですが、見晴らしも良く、音響的にも良かったです。

 ということで、十二分に楽しめた公演でした。
 

(客席:2階5-28、A席:13000円)