フォーレ in 長岡 2006
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2006年8月19日  長岡リリックホール・コンサートホール
 
指揮:野村和貴
合唱:フォーレin長岡2006合唱団
 

第1部  デュリュフレ:ミサ<クム・ユビロ>より キリエ
              4つのモテット 作品10

      フォーレ  :タントゥム・エルゴ
             「見よ 忠実な僕を」作品54
             ラシーヌの雅歌 作品11

      指揮・テノール:野村和貴
      ピアノ:藤井快哉
      合唱:フォーレin長岡2006合唱団

第2部  フォーレ  :月の光
              アルペジオ
              祈りの中で
              夜想曲第13番ロ短調 作品119 (ピアノ独奏)
              投げられた花
              さよなら

      E.ピアフ :愛の賛歌

      テノール:野村和貴
      ピアノ:藤井快哉

(休憩20分)

第3部  フォーレ  :レクイエム ニ短調 作品48

      指揮:野村和貴
      ピアノ:藤井快哉
      ソプラノ:大西ゆか
      バリトン:春日保人
      合唱:フォーレin長岡2006合唱団

(アンコール)
フォーレ:ラシーヌの雅歌 作品11

 
 

 せっかくの休日、家でゴロゴロしていたら、「じゃまだから、温泉にでも行ってきなさい」と妻の冷たい視線。猛暑続きで温泉でもありません。コンサートといっても、新潟市では予定がありません。長岡では・・、ということで、このコンサートに赴いた次第です。

 1時過ぎに会場に到着。ロビーには数人の人がいるのみ。外の猛暑とは裏腹に、館内は冷房が効いて心地良かったです。しばしベンチに腰掛け休息しました。
 1時半に開場。当日券を買い入場。700人収容のホールですが、観客は200〜300人程度でしょうか。空席が目立って寂しいですが、ゆったり聴けてありがたかったです。ホール中央に席を取りました。

 第1部はピアノ伴奏と合唱団によるデュリュフレとフォーレ。1曲目の「キリエ」は男声のみで、グレゴリオ聖歌を彷彿させました。2曲目以降はフルメンバー。野村さんは歌ったり指揮したりと大忙し。日頃合唱のコンサートに行くことはほとんどないですが、なかなかのハーモニーに感心しました。合唱というと合唱コンクールのつまらない課題曲を思い出してしまい、拒絶反応を示してしまうのですが、こういうちゃんとした曲を聴くと、合唱の良さを再認識できます。

 第2部は藤井さんのピアノと野村さんの独唱。解説を交えながら楽しませてくれました。フォーレの歌曲の後に、どうして「愛の賛歌」なのかちょっと疑問に感じましたが、野村さんの歌いぶりに感銘を受けました。藤井さんのピアノ独奏も良かったです。

 休憩の後、第3部はレクイエム。ピアノ伴奏ということで、やや単調な演奏ではありましたが、合唱団の頑張りは感じられました。ただ残念なのは、合唱団の編成が小さかったこと。ソプラノ7、アルト9、テノール6、バス4で総勢26人で厚みに欠けました。各個人の力量がもろに表れてしまいます。前半の歌曲では感じられなかった粗さもフォーレの大曲では垣間見えました。
 独唱の大西さんと春日さんはさすがに好演でした。オーケストラの伴奏なら粗が隠れたのかも知れないですが、ピアノ伴奏では目立ってしまうように思えました。アマチュアということを考えれば良しとすべきでしょうが、入場料を取っての公演ですので、若干物足りなさを感じました。オーケストラにオルガンがあったらなあ・・、と思ってしまいました。

 アンコールにラシーヌの雅歌を再度演奏。これはいい演奏であり、若干の欲求不満を解消してくれました。1500円の入場料に見合った内容かというと考えてしまいますが、メニュー豊富に楽しませてくれて、あっという間の2時間でした。やはりピアノ伴奏では物足りないというのが正直な感想。合唱団そのものは、小編成ながらも精一杯頑張ってくれました。今後の活躍に期待したいです。

 あと、このホールの座席は良くないです。「りゅーとぴあ」では長時間座っても尻が痛むことなどないですが、今日は前半を聴いただけで尻が痛くなってしまいました。赤い色が目に鮮やかですが、通路側の椅子の背はほころびがあります。ロビーの長椅子もシートが破れていたりと近代的なリリックホールも惨めな状況です。改修が必用かな・・。

 外に出ると、猛暑。汗がどーっと出てきました。早く秋がこないかなあ・・・。

(客席15−16、自由席 1500円)