新潟混声合唱団第35回記念演奏会
長澤 亀 音楽生活55周年記念演奏会  FAURE REQUIEM
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2005年7月3日  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
 
新潟大学合唱団OB    
    学生歌 君とめぐりし 雲雀 ほか

コーラスしなのジュニア  
    ふるさと 砂上 希望の島

新潟大学医学部合唱団   
    沖縄のうたによる混声合唱組曲より

新潟混声合唱団      
    風が 行こうふたたび 早春 雨 川

パイプオルガン演奏(佐藤尚子)
    クレマンクジャヌカンの主題による変奏曲
    「過越のいけにえ」によるコラール即興曲

(休憩15分)

フォーレ:レクイエム

    指揮:長澤 亀
    ソプラノ:加村千晶   テノール:箕輪久夫
    合唱:フォーレ合唱団  
    管弦楽:新潟室内合奏団  
    オルガン:佐藤尚子

パイプオルガン演奏(佐藤尚子)  
    後藤 丹:「パストラール」幸福の形 (初演)

   
 
 

 本日は、新潟交響楽団の定期演奏会と重なり、どちらに行くか最後まで悩んでしまいましたが、曲目に惹かれ、「りゅーとぴあ」に赴きました。

 陸上競技場では女子サッカーL2・アルビレックス新潟レディースの試合があり、駐車場は満車。市役所に駐車してホールに向かいました。途中の遊歩道からはサッカーの試合風景がよく見えます。新潟が1ー0でリード。このまま頑張って欲しいと祈りつつ先を急ぎました。

 県民会館前では「潟響定期」の開場待ちの列が長く連なっています。さすが潟響。これじゃあ「りゅーとぴあ」は空いているかなと思ったのですが、こっちも長い列ができていました。
 自由席ですので、列に加わって開場を待ちました。クラシック音楽人口の少ない新潟で、何も同じ日、同じ時刻にコンサートをすることもないのにねえ・・。せめてどちらかが夜の開演にしてくれたら両方聴けたのになあ・・。と溜息が出ます。

 さて、今回の新潟混声合唱団の定期演奏会は、合唱指導者の長澤先生の喜寿と音楽生活55周年記念の特別演奏会として、長澤先生ゆかりの市内の合唱団が賛助出演し、さらに新潟室内管弦楽団の応援を得て、フォーレを演奏することになったものです。記念演奏会だけあって、チラシやチケットも立派です。

 また、私と長澤先生はつながりがなくもありません。音痴で音楽の素養のない私が合唱の指導を受けるはずはありません。実は、はるか昔の大学生時代、長澤先生が講師の教養課程の音楽を選択したのでした。レコードを聴くだけで単位が取れるという先輩からの口コミで選んだのですが、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、メンデルスゾーン・・・、と聴くにつれて、すっかりクラシック好きになってしまったのです。今日のコンサート好きの私を作ったのは長澤先生と言っても過言ではありません。感謝しなければ・・・。

 会場はかなりの盛況。老若男女いろいろ。Cブロック中央に席を確保。ゆったり聴けるかと思ったのですが、いい席はあっという間に埋まって窮屈になってしまいました。

 前半は各合唱団の演奏。最初の「新潟大学合唱団OB」はさすが言わせる安定感のある演奏。次の「コーラスしなのジュニア」は、決してジュニアではなくて、熟年男性の枯れた演奏。「新潟大学医学部合唱団」は若々しく溌剌、メインの「新潟混声合唱団」もさすがではありましたが、他に食われてしまった感もありました。

 そして前半最後は佐藤尚子さんによるオルガン演奏。佐藤さんは新潟市出身で、高校は私と同じ同窓生。東京山手教会のオルガニストだそうです。その演奏はビックリ。前衛的な曲のせいもありますが、上手なのか下手なのか全く分からりません。オルガンだけは賑やかに鳴り響いていました。こんなに大音量のオルガンは「りゅーとぴあ」では初めてです。正直言って、大音量が好きな私でさえ、うるさく感じてしまいました。助手がストップの調整で大忙し。オルガンはひとりじゃ演奏できないんですね。オルガンの響きの多様性を実感させてくれたことには感謝しましょう。

 後半はいよいよフォーレ。私が好きな曲であり、私の葬式には是非流して欲しいとどこかにも書いたことがあります。クリュイタンスやコルボを長らく愛聴していました。東響新潟定期でも演奏されていますが、あいにくその回は仕事で聴けず、実演を是非聴いてみたいと思っていました。

 演奏は、なかなか立派ではありましたが、合唱、管弦楽ともにアマチュアの限界は感じさせました。しかし、曲自身が好きなので、それなりの満足感は得られました。オルガンは今度はうるさくなく、しっとり。
 カーテンコールが続いてこれで終演かなと思ったとき、ふたたびオルガンの演奏。長澤先生に捧げられた新曲で、初演。締めくくりにはふさわしかったです。

 内容盛りだくさんの演奏会。長澤先生の祝賀会としてなら「お祭り」として文句ないのでしょうが、一般人が2000円払って行っただけの価値があったかどうかは「?」。中学生以下無料というのもくせ者。案の定、幼児が騒いでいました。これはちょっと残念。
 

(客席:2階Cブロック7-29、自由席、\2000)