中米編


 
 今まで出会ったトイレの中で一番印象に残っているのは、中米のトイレだ。それは、グアテマラの小さな村のマヤ民族の家庭にあった。(イラスト参照)黒のビニール袋のような物で囲われているという点もぶっとんだが、便器が木製で臼のような形なのも驚いた。ボロいまな板のような蓋をあけると、ハエがぶ〜んと飛び出すぼっとん式には懐かしさも加わって!? 忘れられないトイレとなった。
 腰を浮かせて小をしたが、もし痔を患っている最中で、しかも大をしたくなっていたとしたら? 出てきたイボにハエがちょこん……想像するだけで恐ろしい。
 グアテマラの都会のトイレは、水洗の洋式タイプだった。屋外に設置している家庭も少なくなかった。私がお世話になった家のトイレは、やはり屋外で、ドア下が30センチばかり空いていた。

  

北米編

 ドア下が空いているトイレは、アメリカでよく見掛けた。LAの空港のトイレもそうだ。たぶん安全性を考えてのことだと思うが、ノックする前に、下から覗けば人が入っているかどうかがわかる。だから、みんなノックする前に、ドア下を覗き込む。合理的といえば合理的だし、ありがたいといえば、ありがたい。いきばってる最中に「コンコン」とされるほどムカつくことないもんね。
 でも、このトイレのせいで、私は病気中、アメリカに行けなかった。トイレのスペースは寝転がれるぐらい広々とした所も多いのだが、いつ覗かれるかわからないあのトイレじゃ『イボ納め』なんてできましぇ〜ん!
 
 洋式便所が普及している国でも、便座が汚かったり壊れてなかったりする所があった。この場合は、腰を浮かせてするか、便器に足を乗せ和式バージョンでするか、の2パターンをとるのだが、どちらも腹圧がかかり、お尻には良くない。
 こんな時、お尻が治って良かったぁといっそう痛感する。お尻の健康に気をつけようと初心に戻れもする。だから、私は旅に出る、なんちゃって。

 ところで、ドクターOK,排便後の処理法には、水拭き、紙拭き、葉っぱ拭き、石拭き、砂拭き、などがあるそうですが、どの方法がお尻にイチバン優しいんでしょう?