インフォームドコンセントを行うためには「医療情報が公開され、患者に理解される」ことが必要不可欠であるが、肛門科の情報公開の特徴として、「羞恥心によって妨げられている」という問題があります。このため、患者もお互いに情報交換をすることが少なく、書籍などの情報を得るのも、ためらわれる事があります。また、医療側からも、一人一人に充分な説明をする時間が無いという現状もあります。
 このようにな充分に情報が理解されていない状況では「患者の同意」だけが強調され「同意したのだから医療行為の結果についても患者が責任を負う」と言う、インフォームドコンセントの本来の意味から逸脱した結果となる危険性もはらんでいます。