痔瘻治療ドキュメント
in C.P.C
Chapter-4 手術日 (前編)

6:30
 起床直後に、手術前の排便処理。レシカルポン坐薬を二つ肛門内に挿入。まだ身も心も目覚めてないのに、強烈な便意で10分が限界。しかし坐薬は出るものの便が出ない。ものすごい便意があるものの、便がなかなか出てくれない。苦しいというか気持ち悪い。いきみすぎの末、無事放出。
7:00
 検診にみえた看護婦さんによると、便意を我慢する時間が長ければ長いほど効果があるそうで、その効果は絶大だそうです。
8:20
 本日の担当の看護婦さんが病室に来てくれて手術の説明をしてくれました。
9:10
 病室清掃。手術待ちの長い待ち時間が続いている。予定は10時30分。5番目です。
11:50
 ついにその時は来た。手術の呼び出しを受け緊張しながら、看護婦さんと歩いて、エレベーターで3階の中央手術室へ。扉を開けて中へ入り、手術着に着替えてストレッチャーに横たわると、奥田先生の待つ手術室へ看護婦さんが運んでくれます。手術着とは前の合わせの部分がマジックテープになっている作務衣のようなもので下半身は布を腰に巻くだけです。
12:00
 奥田先生、数名の看護婦さんの待つ手術室内へ。ストレッチャーが止まり、手術台に移りうつぶせ姿勢になると、手際よく手術の準備が進められていく。迅速だ。点滴(ラクテック注500ml)、心電図、血圧計がつけられと、腰椎麻酔の注射だ。横向き姿勢に。からだを看護婦さんにホールドされる。かなり痛そうだ。丹念に消毒薬を塗られ、注射針が背中に刺さる。針が刺さるときにチクッとはするが、心配していた痛さはまるでない。麻酔は1〜2分で完全に効いてきたと思う。ほんわかとあたたかい気分だ。下半身の感覚が完全になくなり麻酔の効き目を確認すると手術ははじまった。視界に入っている手術室の大きなデジタル系の時計も時を刻みだす。意識は完璧にあるので 患部に手術を受けている気配を十分に感じることが出来る。心電図の同期音や、先生の話し声も耳にはいってくるし、 電気メスで患部の治療をしているので皮膚を焼く臭いもする。手術室の時計で4分が経過したところで奥田先生から
「無事に終了ですよ。通常、痔瘻の手術は早い人で5分なので少し早かったかな。 あとは日増しに回復していきます。夕方、病室に手術の説明にうかがいますよ」
と声をかけていただきました。手術後は麻酔が効いている為、看護婦さんのサポートで半回転してストレッチャーに移りT字帯と呼ばれているガーゼでできたふんどしをつけられて、手術室から搬出されると手術室から病室までは別のストレッチャーで看護婦さんが運んでくれました。