安田温泉 保養センター・ホテル やすらぎ (阿賀野市) A  (泉質A、浴室A、設備B、眺めC)

阿賀野市保田6075-3 TEL:0250-68-1555 営業時間:9:30-21:30 定休日:第2水曜日(祝日の場合は翌日、1月・8月は無休)
泉質:ナトリウム-塩化物強塩泉、27.6℃、加熱・循環+弱い掛け流し、内風呂は地下水・循環
タオル:あり サウナ:あり 露天:あり 石鹸:あり シャンプー:あり 休憩所:あり 食堂:あり
http://yasudaonsen.com

場所:最近ではヤスダヨーグルト、古くは安田瓦で新潟県内では有名な阿賀野市の旧安田町地区に2004年8月13日にオープンした新しい温泉施設である。2003年6月に瓦工場の敷地内で温泉の掘削に成功し、工場の建物を改修して宿泊もできる温泉施設を開業したものである。
 磐越道安田ICを降り右折、国道290号線を新発田方面に向かって直進する。国道49号線原町交差点を過ぎしばらく進むと水田が広がる。やがてサントピアワールド・宝珠温泉方面への交差点があるので、ここを宝珠温泉方面とは反対方向に左折する。やがてT字路となるので右折し、集落の中を少し進む。案内板に従って左折するといかにも元工場という構えのこの温泉がある。国道49号線安田瓦入口交差点から「かわらロード」を道なりに進んでも到着できる。入り口の通路は狭いが、奥には広い駐車場がある。大きな建物の中ほどに玄関がある。

料金:大人:タオル付 1000円、タオルなし 850円、子供(3歳〜小学生):タオル付 550円、タオルなし 400円。平日17時以降は大人:タオル付 800円、タオルなし 650円。(2023年10月1日改定)
券売機で入浴券を購入し、鍵を渡して受付する。

浴室:玄関入って左手には広々とした食堂兼休憩用大広間(丸テーブルの椅子席もある)があり、大型TVが2台ある。売店も充実している。その奥に浴室の他、マッサージコーナーやうたた寝処がある。さて、脱衣場に入ると500個近くもある多数のロッカーにびっくりする。
 浴室に入ると掛け湯、サウナ、水風呂、ジャグジー・ジェット風呂、ジャグジー付き寝湯、大浴槽、高温の小浴槽、さらにボディシャワー等がある。内風呂は温泉ではなく、五頭山系の伏流水(地下水)の沸かし湯である。
 露天風呂は屋根付きで、男湯は3つに仕切られ(女湯は2つに仕切られている)、浅めであるがかなり広い。集落の中でもあり、塀に囲まれて景色は見えない。洗い場は仕切付きで20ヶ所と充分にある。ボディソープ、シャンプー類完備。脱衣場の洗面台にはドライヤーあり。

泉質:源泉名は安田温泉。泉質はナトリウム-塩化物強塩泉。源泉温度27.6℃、湧出量は200L/分、PH 6.9。主な成分(mg/kg)は、Li 1.1、Na 9261、K 521.1、NH4 219.2、Mg 196.4、Ca 349.5、Sr 3.8、Ba 1.9、Al 2.9、Mn 0.3、Fe(II) 16.2、Cu 0.2、F 0.1未満、Cl 16480、Br 80.8、I 41.6、HS 0.1未満、S 0.1未満、S2O3 0.2、HSO4 5未満、SO4 5未満、HCO3 1481、CO3 0.9、メタ珪酸 79.0、メタ硼酸 10.6、遊離CO2 312.7、遊離HS 0.1未満、などで、ガス性除く成分総計は28740mg/kgである。
 内風呂は地下水利用であるので、無色透明無味無臭。五頭連峰、阿賀野川からのミネラル豊富な天然水と謳っているが、ただの水にしか感じられない。しかし、カルキ臭がしないのは良い。露天風呂は温泉を使用。低温浴槽と高温浴槽がある。実際の湯は黄茶褐色混濁、透明度は約10cm。ほとんど無臭で、塩味・鉄味があり、肌のツルスベ感が軽度ある。開業早々から湯の流出部位は赤茶けており、鉄分の多さを物語る。源泉の注入量は浴槽に比較すると少なく、掛け流される量は少ない。オープン当初は源泉を5倍希釈で利用して、成分表から感じられる強塩泉の味わいではなかったが、その後改善され、2005年4月現在、源泉は希釈せずに使用されている。実際、以前より確かに濃くなっているようである。温まりは大変よい。

コメント:工場を改修した建物は巨大であり、館内も広々としている。食堂、売店も充実しているが、設備的に目新しいものはない。宿泊もできてゆったりと過ごせそうではあるが、風光明媚な場所ではなく、景色を見ながらくつろぐという訳にはいかない。最近の施設はキャッシュレスで館内の飲食料金は後払いがほとんどと思うが、ここは券売機で食券を買うシステムなので煩わしい。2003年6月に温泉掘削に成功したときにはテレビのローカルニュースでも紹介された。地下500mから毎分200Lで湧出と聞き、この量なら源泉100%の掛け流しも可能かと期待していたが、当初は加水・希釈され、一般人にはちょうど良かったかも知れないが、温泉好きにとっては温泉本来の個性が失われていてガッカリであった。その後希釈せずに源泉をそのまま掛け流しで使用するようになり、改善されたのはありがたい。これからも、競合施設が多い中、どのようにして独自性を売り出していくか楽しみである。新しい施設なのに、どこかあか抜けなくてB級の雰囲気が漂う。建物は瓦工場を改装し、ロッカーやテーブル等は一部中古品の利用であるというほかに、「やひこ乃の湯」を引き継いだというのも関係がありそう。なお、全館床暖房で、床材がソフトで気持ちよいのは特筆できる。(その後ロッカーは新品に入れ替えられた。)

*2007年2月、久し振りに訪問したら、浴室横に「うたた寝処」ができていて、ごろりと横になり、仮眠が取れる場所ができたのはありがたい。また、露天風呂に源泉100%の湯口があり、持ち帰りも可能との掲示があった。

*2010年秋から2階の改修工事が行われ、2010年12月30日より、岩盤浴(玉川産北投石使用のラジウム岩盤浴:1200円)が始まった。また、ステージ付大広間が作られ、劇場「かわら座」として、2011年1月1日から劇団の公演が始まった。観劇は1500円、弁当とセットの観劇パック(3500円)というのもある。さらに、家族風呂「だんらんの湯」(薬師石を使用したラドン温浴:1時間1000円)も作られた。

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(No.330 2004/8/13、2004/9/12泉質について追記、2005/4/26営業時間・休館日、個室料金、宿泊料金等改訂、2005/4/27評価変更、2007/2/10改訂、2010/9/23、2011年1月1日追記、2011/5/10URL変更、2011/6/29追記、2019/10/1料金改定、2022/10/1料金改定、2023/10/1料金改定)

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