出湯温泉 清廣館 (阿賀野市)  B  (泉質A、浴室C、設備C、眺めC)

阿賀野市出湯802  TEL:0250-62-3833 営業時間:10:00-20:00 定休日:なし
泉質:単純放射能泉、33℃、掛け流し
タオル:なし サウナ:なし 露天:なし 石鹸:あり シャンプー:あり 休憩所:なし 食堂:なし
http://www.seikokan.jp/


場所:出湯温泉の一番奥、華報寺共同浴場の右横に建つ木造3階建ての古びた純和風温泉旅館である。風格ある建物であり、ひっそりとした落ち着いた佇まいが郷愁を誘う。入浴を請うと快く受け入れてくれた。

料金:入浴のみは500円。タオルなしだが、浴室にタオルがあるので借りられるようだ。

浴室:館内は古いながらもきれいに管理されており趣深い。浴室は一旦階段を上り、その後また下った先にあるので、足腰の悪い人には不便である。右に石造りの浴室、左に総檜造りの浴室がある。ともに大浴槽のみで、サウナや露天風呂はなく、シンプルである。洗い場にはボディソープ、シャンプー類完備。脱衣場洗面台にはドライヤーとヘアブラシが置いてあった。浴室窓からは庭・雑木が見える。私が訪問したときは他に客はなく、どちらでも好きな方に入ってくれと言われ、お言葉に甘えて両方に入浴した。どちらの浴室も落ち着いて魅力的だが、檜風呂の方は2005年に改装されてきれいである。壁・床・天井ともすべてに木材が使われ、特に木の床が心地よかった。木製の桶・洗い椅子も風流であった。

泉質:共同浴場とは違う独自の源泉である。源泉名は出湯温泉・洞春の窟(2号井戸外筒)。泉質は単純弱放射能冷鉱泉(中性低張性低温泉)と記載してある。(注:源泉温度からは冷鉱泉ではないはず) 源泉温度33.0℃、湧出量39.0L/分(掘削自噴)。主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Na 32.5、K 1.3、NH4 0.3、Mg 0.2、Ca 17.5、Sr 0.2、F 0.3、Cl 10.4、NO3 0.5、SO4 71.8、HPO4 0.2、HCO3 38.4、メタ珪酸 17.2、遊離CO2 7.2、などガス性除く成分総計は191.5mg/kgと希薄であるが、ラドンを33.9x10-10キュリー/kg(9.32マッヘ)含む。(平成16年10月20日分析) 源泉は自噴しており、加熱して掛け流しで使用されている。実際の湯は無色透明無味無臭。特徴はないが新鮮な源泉が掛け流され、貸し切りの入浴は心地よかった。浴槽に温度計が浮かべてあり、温度をみてみたら何と45℃。柔らかな湯で、それほど高温に感じなかった。
 
コメント:ひなびた雰囲気が魅力の出湯温泉街にあって、木造3階建てのこの旅館はシンボル的存在である。混み合う共同浴場と違って、ひっそりと落ち着いて入浴できるのは大いなる魅力である。ゆったりしたい方にはお勧めである。

(No.389 2006/4/22)

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