瀬波温泉 松風荘 (村上市)  A  (泉質A、浴室:C、設備B、眺めC)

村上市瀬波温泉2-4-29   TEL:0254-75-5276  営業時間:平日15:00-22:00、土日祝日11:00-22:00(受付21:45まで)  定休日:不定
泉質:
ナトリウム-塩化物泉、加水あり、循環なし、消毒なし
タオル:なし サウナ:なし  露天:なし  石鹸:あり(有料) シャンプー:あり(有料) 休憩所:あり 食堂:なし
https://shoufuusou.com/

場所:「松風荘」は新潟県社会保険協会の保養所であったが、2019年2月末で閉館した。この源泉と「松風荘」の名を引き継ぎ、新たな経営者により、日帰り銭湯(一般公衆浴場)として、2021年3月6日にオープンした。瀬波温泉街の「はぎのや」前の交差点を瀬波病院方向に進むと、間もなく左手にある。「木もれびの宿 ゆのか」の手前である。玄関前の左右に数台ずつ駐車できる。

料金:入浴料は、大人440円、中人(小学生)150円、小人(3歳以上の未就学児)70円で、新潟県の公衆浴場の協定料金である。備付のシャンプー/ソープの利用は別料金で30円。玄関左手に券売機があり、入浴券を購入し、フロントに提出する。靴は玄関右側に大き目の下足箱があり、鍵は自分で保管する。

浴室:館内は畳敷き(ござ敷き)で、暖かい雰囲気を感じる。階段を上った2階奥に男女浴室がある。脱衣場には脱衣棚のほか、鍵付きロッカーもある。洗面台にはドライヤーがある。浴室内は窓際に浴槽がひとつあるのみ。手前の左右壁際に洗い場が設けられているが、洗い椅子は固定されている。ボディソープ、リンスインシャンプーがあるが有料(30円)である。窓から景色は見えない。
 浴槽には無色透明の湯が満ちていて、アブラ臭(石油臭)が鼻を突く。給湯口からは源泉と水道水が別々に供給されているが、源泉は塩ビパイプで浴槽底から給湯され、温度むらをなくす工夫がされている。浴槽の縁に排湯口が切られており、掛け流しされている。
 
泉質:源泉名は、混合泉(瀬波温泉、噴湯(元湯)、元湯2号)。泉質は、ナトリウム-塩化物泉(低張性アルカリ性高温泉)。源泉温度 91.5℃。使用位置 76-79℃。PH 8.7。湧出量 140L/分、動力揚湯。源泉からの供給量 男湯、女湯合計で約20~22L/分(変動あり)。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg、2020年8月19日分析)は、Na 1281、K 81.3、NH4 6.1、Mg 0.3、Ca 89.9、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.0、F 5.7、Cl 2074、Br 7.7、I 1.2、HS 6.7、S2O3 2.6、SO4 213.8、HCO3 42.7、CO3 15.6、メタケイ酸 181.0、メタホウ酸 27.9、遊離CO2 0.0、遊離H2S 0.2 など、ガス性除く成分総計は4043mg/kg。
 源泉温度が高いため加水(水道水)、加温なし、循環ろ過なし、入浴剤なし、消毒処理なし、浴槽の換水・清掃は毎日実施、大腸菌・レジオネラ菌検査は1年に1回実施と掲示されている。
 硫化水素イオンが6.7mg/kg、チオ硫酸イオンが2.6mg/kg、遊離硫化水素が0.2mg/kgあり、総硫黄は私の概算で8.1mg/kgとなり、硫黄泉の基準(2mg/kg)を満たすので、正しい泉質名は、含硫黄-ナトリウム-塩化物泉となるはずである。 

コメント:浴室のある2階には有料個室、トレーニング機器を備えた有料の健康増進ルーム、市民ギャラリー展示室があり、1階に無料の休憩用広間がある。ロビーの椅子での休息も可能。加水ながらも掛け流しの湯は、アブラ臭があって、温泉としての味わいは深い。一般銭湯料金での利用ができて、利用回数に応じて料金が安くなるスタンプカードもあるので、地元の常連客には便利であろう。銭湯ではあるが、広間でくつろげるので、お勧めである。


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(No.533 2021/3/6)

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