新潟市ジュニア音楽教室第21回スプリングコンサート
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2025年3月30日(日)14:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
新潟市ジュニア邦楽合奏団
新潟市ジュニア合唱団
新潟市ジュニアオーケストラ教室
 
(ロビーコンサート)
ジュニア邦楽合奏団
  久本玄智:三段の調べ
  ミランダ:どこまでも〜How Far I’ll Go〜
  メンケン:アンダー・ザ・シー
ジュニアオーケストラ教室
  アーノルド:木管三重奏のためのディベルティメントより 第1番
  三浦真理:「思い出は銀の笛」より V. ブルーパステル
  ラター:弦楽のための組曲より 第1楽章
ジュニア合唱団
  村野四郎作詞・木下牧子作曲:にじ色の魚
  近衛秀健日本語詞・メンケン作曲:パート・オブ・ユア・ワールド

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新潟市ジュニア邦楽合奏団 (指揮:鯨岡 徹)
  川崎絵都夫:子どもの四季 《初級合奏》
  川崎絵都夫:越後の子ども唄 《中・上級合奏》
  鯨岡徹:たみうたのおと 《全員合奏》

(休憩15分)

新潟市ジュニア合唱団 (指揮:馬場幸、ピアノ:袖山歩美)
  谷川俊太郎詩・信長貴富作曲:未来へ
  藤公之介作詞・服部克久作曲・山口順一郎編曲:大きくなったら
  阪田寛夫作詞・大中恩作曲:おとなマーチ
  藤公之介作詞・小六禮次郎作曲:地球まるごとワッハッハ
  ペギー葉山訳詞・ロジャーズ作曲:ドレミのうた
  保冨康午作詞・ロジャース作曲:お休みごきげんよう
  林望作詩 ・上田真樹作曲:「夢の意味」より「朝あけ」「歩いて」」
  福田裕子作詞・信長貴富作曲:希望急行未来行き

(休憩15分)

新潟市ジュニアオーケストラ教室 (指揮:碇山隆一郎)
  ビゼー:歌劇「カルメン」より 第1幕への前奏曲
  アンダーソン:タイプライター
  アンダーソン:舞踏会の美女
  ボロディン:歌劇「イーゴリ公」より 《韃靼人の娘達の踊り》《韃靼人の踊り》

合同演奏 (指揮:碇山隆一郎)
  武島羽衣作詞・滝廉太郎作曲・川崎絵都夫、福島頼秀編曲:花
  富田良子作詞・田澤弘子作曲・後藤丹編曲:新潟市民歌 「砂浜で」
 
 

 毎年春に恒例の新潟市ジュニア音楽教室のスプリングコンサートです。新潟市ジュニア邦楽合奏団、新潟市ジュニア合唱団、新潟市ジュニアオーケストラ教室という新潟市が誇る3つの団体の演奏を同時に楽しめるという魅力溢れるコンサートです。
 ジュニア音楽教室ファンの私にとりましては、春では最大の楽しみであり、これを聴かないことには春は迎えられません。
 毎年欠かさずに参加しており、今年も無事にこの日を迎えることができました。いろいろ苦難や予期せぬ人生最大の悲しい出来事もありましたが、今年もこのコンサートに参加できることを素直に喜びたいと思います。

 春分の日が過ぎ、気温も上がって、暦通りに春めいてきましたが、今週末は一気に気温が下がって、肌寒さも感じます。今日も天候は悪く、気分はふさぎますが、ジュニアの演奏を聴いて、生きる元気をいただきたいと思います。

 眠れぬ夜を過ごし、午前中はゆっくりと休息して家を出ました。自宅付近は小雨でしたが、次第に雨は止み、中央区に入りますと道路は乾いていました。
 白山公園駐車場に車をとめて、りゅーとぴあへと向かいましたが、公園の桜はまだ蕾は固いですが、ピンク色に色付いていました。
 館内に入りますと、開場待ちの列が伸びていましたので、私も並んで開場を待ちました。次第に列は長く伸びて、東ロビーから折り返して、再び西ロビーに達していました。さすがの人気ですね。もっとも、出演する子供たちの家族だけでも相当な数になりましょうから、必然的にそれなりの集客は確保されることになります。もちろん私のようなジュニアファンもたくさん来られているものと思います。
 開場とともに入場し、2階席の正面前方に席を取り、ロビーコンサートに臨むため、3階バルコニーに上がって開演を待ちました。

 時間となり、まずジュニア邦楽合奏団で開演しました。箏の美しい二重奏による「三段の調べ」で始まり、美しい音色にうっとりしました。
 続いて、箏2人、三味線2人、尺八5人のアンサンブルで「どこまでも」「アンダー・ザ・シー」が演奏されました。オリジナルは洋楽ですが、編曲の良さもあって、和楽器による演奏により、新鮮な感動をいただきました。

 次はジュニアオーケストラ教室です。まず木管三重奏(フルート・オーボエ・クラリネット)で「木管三重奏のためのディベルティメント」が演奏され、美しい木管の音色にうっとりと聴き入りました。
 続いてフルート四重奏で「ブルーパステル」が演奏され、心も明るくなるような軽快な演奏で楽しませてくれました。
 最後は弦楽アンサンブル(Vn1:3人、Vn2:3人、Va:1人、Vc:2人、Cb:2人)により「弦楽のための組曲より」が演奏されましたが、高水準な美しい弦楽アンサンブルに魅了されました。これは素晴らしい演奏でした。

 次はジュニア合唱団です。21人(男子2人)により「にじ色の魚」と「パート・オブ・ユア・ワールド」が歌われましたが、あまりの美しさに心を奪われ、涙が込み上げるほどの大きな感動をいただきました。

 いずれも素晴らしい演奏であり、新潟市ジュニア音楽教室の水準の高さが如実に示され、このロビーコンサートを聴けただけでも今日ここに来た甲斐があったと思えるほどでした。
 本プログラム前のロビーコンサートから期待以上の大きな満足感をいただき、気分も爽やかに客席に戻り、開演を待ちました。

 開演時間となり、スプリングコンサートの始まりです。まず最初はジュニア邦楽合奏団です。1曲目は、初級合奏による「子どもの四季」です。箏が7人(うち低音用2人)、三味線2人、尺八3人という編成で、上級生が音合わせに立ち会って、開演前にステージから下がりました。
 薫風の音でも活躍中の鯨岡徹先生が登場して演奏開始です。お馴染みの童謡のメロディがメドレーで出て来るオリジナル曲ですが、初級合奏とは思えない演奏で、早速の聴き応えある演奏に驚きました。
 団員による挨拶と曲目紹介の間にステージが整えられて、2曲目は、中・上級者による「越後の子ども唄」です。これも合奏団のためのオリジナル曲です。箏が7人(うち低音用2人)、三味線5人、尺八4人、打楽器4人という編成で、さすがに上級者と思わせる演奏でした。大きな編成になって音の厚みを増し、太鼓に銅鑼など賑やかな鳴り物入りで、聴き映えする演奏に仕上がっていました。
 団長の挨拶があり、その間にステージが転換され、3曲目は、全員合奏で、指揮者の鯨岡さん自身の作曲による「たみうたのおと」です。箏11人(低音用2人)、三味線7人、尺八7人、打楽器3人という大編成になり、ゴージャスなサウンドで楽しませてくれました。鯨岡さんに花束が渡されて、休憩になりました。

 続いてはジュニア合唱団です。ステージ直前の客席が取り払われて、指揮者席が作られていて、指揮の馬場幸先生が待機し、ステージ左方にピアノが設置されていました。
 団員代表による挨拶の間に団員がステージに登場し、ピアノの袖山歩美先生もスタンバイしました。年少者の9人はステージ前方に横1列に並びました。
 1曲目は「未来へ」で、清らかな美しいハーモニーで、汚れ切った私の精神が浄化されるように感じ、早速感動の涙がこみ上げてしまいました。
 2曲目の「大きくなったら」は、年少者の歌がほのぼのとして心が和み、3曲目の「おとなマーチ」は、上級生4人が年少者の列に入って3人ずつ挟むようにして手をつなぎ、振りも交えて、明るく楽しく歌いました。
 4曲目の「地球まるごとワッハッハ」は、美しいハーモニーで魅了し、5曲目の「ドレミのうた」は、アカペラで始まり、ピアノが加わって、振りを交えて楽しく歌い、フォーメーションを変えてフィナーレとなり、拍手が沸き起こりました。
 6曲目の「お休みごきげんよう」は、振り付けとともに歌い、照明が暗くなって、曲名の如く順に団員が退場し、最後に上級生だけがステージに残りました。
 そして7曲目は「夢の意味」からの2曲で、「朝あけ」は、上級生のレベルアップしたハーモニーに心奪われ、ピアノの輝くような美しい響きも心に沁みました。数人が退場して「歩いて」は、少し激しく、ミステリアスに歌い、ソロも素晴らしい歌声で、感動しました。
 そして、ステージに全員登場して、最後の曲は「希望急行未来行き」です。男子2人が駅員の帽子をかぶって登場しました。振り付けとともに楽しく歌い、踊って、感動のステージを作り上げました。年少者がほのぼのとした雰囲気を醸し出していたのも良かったです。
 大きな拍手が贈られて、馬場先生、袖山先生に花束が贈呈されて終演となりましたが、歌も振り付けも演出も素晴らしく、さすがジュニア合唱団だと感激しました。

 2度目の休憩後はジュニアオーケストラ教室です。初級者のA合奏と上級者のB合奏の合同演奏です。拍手の中に団員が入場し、最後にコンミスが登場してチューニングになりました。第1ヴァイオリン10人、第2ヴァイオリン8人、ヴィオラ6人、チェロ10人、コントラバス6人という少しアンバランスな編成でした。
 指揮の碇山隆一郎先生が登場して、1曲目は ビゼーの「カルメン前奏曲」です。低弦が多い分音の厚みがあって、迫力あるオーケストラサウンドを作り出し、聴き応えがある演奏で楽しませてくれました。
 団員による挨拶と曲目紹介の間に、指揮台前に本物の赤いタイプライターが設置されました。タイプライター係と 擬音係の2人の団員が出てきて、2曲目はアンダーソンの「タイプライター」です。タイプライターの音を2人の団員が「演奏」して、美しいサウンドのオケとともに曲の楽しさを知らしめてくれました。
 3曲目は同じくアンダーソンの名曲「舞踏会の美女」です。ふくよかでゴージャスなサウンドが美しく、弦楽のアンサンブルの素晴らしさが際立っていました。
 ここで第2ヴァイオリンの2人が抜けて、チューニングの後にメインの「韃靼人の娘達の踊り〜韃靼人の踊り」が演奏されました。超高速の木管のパッセージも頑張ってくれて、迫力満点の演奏で楽しませてくれました。中間部の緩徐部も美しく歌わせて、オーケストラを聴く醍醐味を知らしめてくれました。

 団員によるMCの間に、コントラバスが3人に減員されてステージ右奥に移動し、P席にジュニア合唱団、ステージ右にジュニア邦楽合奏団が配置されました。指揮の碇山先生が登場して、総員113人での合同演奏の開始です。
 1曲目は「花」で、ヴァイオリンのトレモロに箏・尺八が加わって静かに始まり、オーケストラと和楽器アンサンブルが見事に融合し、合唱団の美しいハーモニーとともに、これまで以上の感動をもたらしました。
 箏の入れ替えがあって、続いては新潟市民歌「砂山で」です。後藤丹先生の編曲の良さもあって、しっとりと心に染み入る音楽にうっとりとしました。もともと短調の静かな曲ですので、大きく盛り上がるということではないですが、美しい演奏が静かな感動をもたらし、大きな拍手が贈られました。

 オーケストラと邦楽合奏団の共演など、全国を探しても、ここでしか体験できないのではないでしょうか。和と洋が美しく溶け合い、そこに合唱が加わるとなれば、これ以上のものはありません。
 ステージに碇山先生のほか鯨岡先生、馬場先生も出てきて子供たちの渾身のパフォーマンスを讃え、大きな感動をもたらして、スプリングコンサートは終演となりました。

 ジュニア邦楽合奏団、ジュニア合唱団、ジュニアオーケストラの3つを擁する新潟市ジュニア音楽教室の素晴らしさを再認識し、子供たちからエネルギーをいただき、来年のこの日までは頑張って生きて行けそうです。
 大きな満足感と喜びとともに、りゅーとぴあを後にしましたが、小雨交じりで肌寒さを感じ、急ぎ足で駐車場へと小走りしました。
 肌寒く小雨がぱらつく天候はイマイチでしたが、いい音楽を聴いて心は晴れ晴れです。桜のつぼみも膨らんで、開花の便りも近いことでしょう。新潟の春もすぐそこです。

付記:新潟市ジュニア邦楽合奏団を20年に渡って指導してこられた鯨岡徹先生が、7月の第30回定期演奏会をもって、任期満了で退任されるそうです。後任は浦部雪先生だそうです。長らくお疲れさまでした。

 
(客席:2階C3-11、¥1500)