2019年5月の第113回新潟定期以来、1年ぶりの音楽監督・ノットの登場です。毎年1回だけ新潟に来演してくれますが、毎回素晴らしい演奏を引き出してくれています。
今年の演目は、前半がラッヘンマンの「ドイツ国歌を伴う舞踏組曲」、後半がマーラーの交響曲第5番です。ノットの回は、定番曲のほかに定期演奏会ならではの珍しい曲を取り上げてくれます。
今年はラッヘンマンという作曲家の作品ですが、名前を聞くのも初めてであり、弦楽四重奏とオーケストラの共演というのも初めてであり、一体どんな曲なのかと興味深く感じました。
このような現代曲は、おそらくは私の存命中に新潟では二度と聴く機会はないと思われ、東響新潟定期ならではの楽しみです。
共演のロータス・カルテットは、日本発祥でドイツを本拠地として活躍していますが、私は聴いたことがありませんでした。どういう演奏をしてくれるのかも今回の楽しみでした。
また、後半はマーラーであり、マーラー好きの私にとりましては、願ってもないプログラムです。ノット指揮によるマーラーは、2014年4月に、川崎まで第9番を聴きに行ったことがありましたが、新潟では初めてです。
また、この曲が東響新潟定期で演奏されるのは、2004年4月の第26回(指揮:飯森範親)、2011年5月の第65回(指揮:アントン・レック)に続いて3回目となります。
東響以外では、2019年7月のベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団(指揮:インバル)以来、1年振りであり、マーラーの中でも演奏頻度が高いですね。
と、楽しみにしていたのですが、出演を予定していた音楽監督のジョナサン・ノット、ロータス・カルテットは、新型コロナウイルス感染によるる入国制限措置により、来日ができなくなり、この定期演奏会も開催できなくなりました。
このご時世ではどうしようもないのですが、誠に残念です。
なお、ノットの来日困難のため、新潟を含めて、7月に行われる東京交響楽団の公演は、ノットが指揮しきする動画を見ながら東響が演奏する試みが行われます。この興味深い試みがどうなるのかも気になります。
(客席:2階C*-* 、S席:定期会員) |