APRICOT2019夏季公演 「リフカの旅」
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2019年8月10日(土) 13:00 新潟市民芸術文化会館 劇場
りゅーとぴあ演劇スタジオ キッズコース APRICOT
 



第1幕

(休憩20分)

第2幕
 

  原作:カレン・ヘス
  脚本:笹部博司
  音楽:野瀬珠美
  演出:戸中井三太
  ステージング:青木尚哉
  振付:内堀照子
  衣裳・小道具:後藤信子
  歌唱指導:西潟明美

演奏
  ピアノ:野瀬珠美
  ヴァイオリン:加藤礼子
  ドラムス:伊藤 哲
  キーボード:長井聡子
 

 毎年この時期に恒例の「りゅーとぴあ演劇スタジオ キッズ・コース APRICPT」の夏季公演が、今日から始まりました。新潟のジュニアを応援している私としましては、演劇についても応援しなければなりません。昨年の「ハイジ」に引き続いて、今年も観に行くことにしました。今年の公演は、今日から12日まで、全4公演行われますが、その初日の第1回に参加しました。
 
 コンサートホールでの「オーケストラはキミのともだち」が終演となり、ロビーに出ますと、ちょうど開場が始まったところで、私も長く伸びた列に並んで入場しました。後方右寄りに席を取りましたが、開演時間が近付くにつれ客席は埋まり、ほぼ満席となりました。

 劇場内に入りますと、まだ開演前ではありますが、ステージ上では既に演技が始まっており、木箱を並べたり、お手玉したり、ホワイトボードに絵を描いたり、寸劇したりと賑やかでした。

 ステージ正面にはスクリーンがあり、右側には段が組まれ、左側には音楽演奏メンバーが配置されていました。スクリーンに映像が投影された後、スクリーンが上げられて、音楽劇が開演しました。舞台装置は簡素で、アンサンブル団員が持つ木箱が、場面毎に配置を変えて、舞台効果をあげていました。

 物語は、12歳のユダヤ人の少女リフカが、ウクライナからアメリカへと亡命する波乱万丈の旅です。第1幕は、ロシアの迫害から逃れてウクライナからポーランド、ベルギーを経てアメリカに着くまでの物語です。リフカは、家族と別れて一人で旅することを余儀なくされますが、旅の中で成長していきます。
 休憩後の第2幕は、アメリカの収容所での物語です。リフカは無事にアメリカ入国を許可されて、家族の下に行けますでしょうか・・・。というお話しです。

 音楽はいつものように野瀬珠美さん。サウンド、節回しを聴いてすぐに野瀬さんと分かってしまいます。物語は変わっても、音楽はいつも同じように感じるのは私だけでしょうか。まあ、それで良いのでしょうけれど・・。
 演奏の編成は小さく、ちょっと安っぽく感じないでもありませんが、ピアノ、キーボード、ドラムに、加藤礼子さんのヴァイオリンが加わって、いい味を出していました。

 主演のリフカ役をはじめ、役付きの皆さん、アンサンブルの皆さんともに、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。
 特に主演のリフカ役の早川杏さんの素晴らしさは驚きです。膨大な台詞に歌。最初から最後まで出ずっぱりで、休む間もなく最後まで熱演を見せてくれました。

 前半は、ウクライナを出て、ポーランド、ベルギーへと目まぐるしく変わる物語の展開に付いて行くのが大変でしたが、後半は物語に引き込まれ、フィナーレでは感動の涙が込み上げてきました。

 新潟のこどもたちが作り上げた感動のステージ。今年も期待を裏切ることなく良かったです。こどもたちに元気をもらって、ホールを後にしました。

 (ロビーでは、ご子息が出演されている職場関係の方がおられました。お疲れ様でした。)

 

(客席:18-24、¥700)