マチュー・デュフォー フルート・リサイタル
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2019年7月27日(土) 19:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
フルート:マチュー・デュフォー
ピアノ:浦壁信二
 

プーランク:フルートとピアノのためのソナタ FP164

ミヨー:フルートとピアノのためのソナチネ Op.76

マルタン:フルートとピアノためのバラード

(休憩15分)

シューベルト:「しぼめる花」による序奏と変奏曲 Op.160 D.802

ライネッケ:フルートとピアノのためのソナタ「ウンディーネ」Op.167

(アンコール)
シューマン:3つのロマンス から 第2曲
ベートーヴェン:ロマンス
ヴィヴァルディ:四季 より 春
 

 梅雨明けした新潟は連日の猛暑。夏バテして疲労蓄積ですが、良い音楽を聴いて気分転換を図らねばなりません。土曜の夜のコンサートはなかなか行けないのですが、今回久しぶりに出かけました。

 世界の一流の音楽家を招いて世界最高の演奏を楽しむという「りゅーとぴあBest Selection」と題されたコンサートシリーズの第1回で、ベルリンフィル首席奏者のマチュー・デュフォーのフルートリサイタルです。

 某所で早めの夕食をとり、汗を拭き拭きホール入りしました。1階席とステージ周りを除く2階席が使用されましたが、ほどほどの入りでしょうか。

 開演時間となり、デュフォーさんとピアノの浦壁さん、そしてチャーミングな譜メクリストが登場して開演です。いずれも初めて聴く曲ばかりです。

 前半はフランスもの。プーランク、ミヨーとも穏やかな曲調で親しみやすく、美しいピアノとともにフルートの多彩な音色を楽しみました。
 マルタンは一転して激しい曲で、アウターさんは足を踏み鳴らしたりしながらの熱演。ピアノも負けじと堂々と渡り合い、興奮を誘いました。

 休憩後の後半最初はシューベルト。序奏と主題の演奏の後に、7つの変奏曲が演奏されましたが、超絶技巧を駆使しながら燃え上がりました。
 最後はライネッケ。緩急自在の演奏で盛り上げ、最後は静かに、悲しさの中に終わり、興奮が静まった中にカーテンコールとなりました。

 最後は静かに終わりましたので、ちょっと物足りなさを感じないでもありませんでしたが、この後にアンコールがたっぷりと用意されていました。シューマンとベートーヴェンのロマンス2曲でうっとりとさせ、最後のフルート独奏でのヴィヴァルディの超絶的演奏で聴衆を沸かせ、感動の渦へと誘いました。

 さすがにシカゴ交響楽団の主席からベルリンフィルの主席へ移っただけはありますね。超絶的演奏技術に裏打ちされた音楽性の豊かさに息を呑みました。
 そして、フルートと対等に渡り合い、興奮の演奏を創り上げたピアノの浦壁さんの素晴らしさも特筆すべきでしょう。

 良い音楽を聴かせていただいた喜びを胸に、小雨降る中、小走りでホールを後にしまいた。

 

(客席:2階C2-12、セット券・会員割引:¥2700)