Rin の会 ヴォーカルコンサート vol.2
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2018年8月25日(土) 14:00  だいしホール
 
ソプラノ:渡邊倫子、圓山千夏、熊木朱音、佐藤七海、飯島詩織、渡邉ちひろ、廣澤ひとみ
ピアノ:斉藤美和子
 
第1部

圓山千夏
 スカルラッティ:私は悩みに満ちて
 陽はすでにガンジス川から

熊木朱音
 モーツァルト:静けさはほほえみつつ
 歌劇「ドン・ジョバンニ」より “ぶって、叩いて、マゼット”

渡邉ちひろ、渡邊倫子
 高田三郎:「イタリアの牧歌」より T.村の天使たち U.思いで

佐藤七海
 ヴィヴァルディ:歌劇「ポントの女王アルシルダ」より
           “私はジャスミンの花”
 グノー:歌劇「ファウスト」より “宝石の歌”

飯島詩織
 モーツァルト:歌劇「ドン・ジョバンニ」より
          “あぁ、立ち去りなさい裏切り者め”
 ベッリーニ:歌劇「カプレーティ家とモンテッキ家」より
          “あぁ、幾度か”

(休憩10分)

第2部

廣澤ひとみ、渡邊倫子
 高田三郎:「パリ旅情」より W.街頭の果物屋  Y.市の花屋

渡邉ちひろ
 ケルビーニ:アヴェ・マリア
 ロッシーニ:歌劇「結婚手形」より “この喜びをきいてください”

廣澤ひとみ
 ヴォルフ=フェラーリ:4つのリスペット 作品12
     1.あなたがあの角に現れるのを見た時
     2.あぁ、あの高貴な小鳥をごらんなさい
     3.元気で美しく繊細な天使よ
     4.この世を造られた方に祝福あれ

渡邉倫子 ほか全員
 ロッシーニ:歌劇「セミラーデ」より “麗しい光が”

(アンコール):全員
  さくらさくら
  竹とんぼ

 時期的なものでしょうか、コンサートは夏枯れ状態です。今週末新潟市内では唯一とも言っても良いコンサートがこれです。もう2週間もコンサートからご無沙汰状態であり、そろそろ聴きに行かねばということで、このコンサートを聴かせていただきました。

 昼食をとり、ゆっくりとホールに到着。すでに開場されており、当日券を買って入場しました。さすがにご婦人方がほとんどですね。

 開演時間となり、主宰の渡邊倫子さんの挨拶があって、若い順(?)に演奏が開始されました。ピアノは斉藤美和子さんが一人で全てこなされ、ご苦労様でした。

 まずは音大1年生の圓山さんです。紺色のドレスで登場。トップバッターということで緊張の面持ちでしたが、重責を見事に果たされました。清廉な歌声で切々と歌い、解説文にあった曲の世界をうまく表現されていました。まだお若く、磨かれていない原石であり、今後の輝きが期待されます。

 続いては赤いドレスの音大2年生の熊木さんです。落ち着いたご様子で、表情も良く、なかなかきれいな歌声に聴き入りました。モーツァルトの曲調も歌声とよく合っていて、楽しく聴かせていただきました。

 ここで中休みということでしょうか、渡邉ちひろさんと渡邊倫子さんによる二重唱です。同じ“わたなべ”ですが、字が微妙に違うんですね。ちひろさんは朱鷺色、倫子さんは濃紺のドレスです。さすがに安定感のある歌声。師弟の息もぴったりです。同じような声質で、明るく美しいハーモニーにうっとりと聴き入りました。

 続いて音大3年生の佐藤さんです。爽やかな水色のドレスで登場。さすがに学年が上ということでしょうか、小道具も使った表現力も豊かで、華を感じさせました。明るく弾むようなリリカルな歌声でうっとりさせました。

 そして前半最後は音大4年生の飯島さんです。薄紫のドレスで登場。先ほどの佐藤さんに魅了されたばかりでしたが、それを凌駕する豊かな声量とドラマチックな表現力に圧倒されました。思わず“ブラボー”と叫びたくなるくらいに素晴らしかったです。

 短い休憩を置いて、後半最初は廣澤さんと渡邊倫子さんの二重唱です。廣澤さんは鮮やかな水色のお姫様ドレスで、会場からも“お〜”という声が上がりました。演技も交えながら落ち着いた歌声で楽しませていただきました。

 続いて渡邉ちひろさんです。前半とドレスが異なり、薄い若草色です。リリカルな、安定感のある落ち着いた歌声で、ゆったりと聴き入りました。

 次は廣澤さんです。先ほどと同様の水色のドレスです。しっとりと安定感があり、爽やかな美しい歌声で、聴く者の心を魅了しました。

 最後は主宰の渡邊倫子さんが6人のお弟子さんと登場しました。渡邊さんは衣裳換えしてダークレッドのドレスです。これはお見事というしかありません。バックの6人のハーモニーも素晴らしく、渡邊さんの存在感も抜群。これを聴けただけでもこのコンサートに来た甲斐がありました。

 アンコールを全員で2曲歌って終演になりましたが、このアンコールも良かったです。そして終始出ずっぱりの斉藤さんにも拍手を贈りましょう。

 終演後は出口で出演者に見送っていただきました。正直言って、これほどの素晴らしさは期待しておらず、得した気分でホールを後にしました。外は雨模様。小走りで駐車場に急ぎました。
 

(客席:H-6、\1000)