今日は朝から気持ちよく晴れ渡って、清々しい春の土曜日を迎えました。家の掃除、ごみ出しを済ませ、りゅーとぴあへと出かけました。
今日は、りゅーとぴあ・1コイン・コンサートです。通常は平日の開催のため、なかなか聴きに行けませんが、今回は休日の開催ですので、久しぶりに聴きに行くことができました。このような休日の開催は貴重ですね。
今回のテーマは「鬼才と俊才 “ピアノ”」で、二人の若手イケメン・ピアニストの登場です。二人とも東京音大の卒業で、東京を中心に活躍されていますが、数年前から二人で連弾も始めたそうです。
りゅーとぴあ担当者が米津さんのコンサートを聴いて心を鷲掴みにされ、“鬼才”と表現しています。そのときゲスト出演されていたのが小瀧さんで、こちらが“俊才”ということになります。このときの連弾を聴いて、すぐに二人に出演オファーをしたそうです。
今回は特別に2回公演とし、1回目は米津さんのソロと連弾、2回目は小瀧さんのソロと連弾ということで、連弾曲で重なりがありますが、違う内容にしたそうです。りゅーとぴあの力の入れようは半端じゃないですね。
ということで、1回目の開場時間ちょうどにりゅーとぴあに到着。2階正面に席を取りました。客はだんだん増えてきて、開演時には開放された1階・2階席はほぼ満席という大盛況になりました。
まずは米津さんの独奏で、ショパンの「スケルツォ」で開演しました。緩急・強弱の幅を大きく揺り動かし、デフォルメ感の強い演奏でした。続く「ノクターン第2番」、「月の光」はオーソドックスな演奏で、情感豊かでした。続けて「喜びの島」が演奏されましたが、こちらは燃え上がるような高揚感があり、最後の「熊蜂の飛行」は猛スピードで飛ばし、ジャズテイストに溢れて大爆発しました。
後半は小瀧さんとの連弾で、「剣の舞」を軽快に演奏し、ジャズ風にアレンジされた「カルメン・ファンタジー」でノリノリに楽しませ、運動会でお馴染みの「クシコスポスト」と連弾用にアレンジされた「熊蜂の飛行」を続けて演奏して盛り上がりました。独奏のときと違って連弾での「熊蜂の飛行」は大群に襲われるようでした。
最後は「2つのロシアの主題によるコンチェルティーノ」は立ったり、入れ替わったりと、アクロバチックな演奏で視覚的にも楽しませてくれました。
アンコールは「アリス・イン・ワンダーランド」。名曲のメロディーが次から次へと形を変えて登場し、抜群の演奏技術で有無も言わせずに楽しませてくれました。
ロビーコンサートを聴き、昼食を摂った後は、2回目の公演です。この回は1回目より客は若干減りましたが、それなりの入りです。1回目を聴いた客と2回目が初めての客が半々程度のようでした。
前半は小瀧さんの独奏です。「鐘」は迫力いっぱいでしたが、重々しくなりすぎず、音がクリアでした。「バラード第1番」を直球勝負で攻め、「愛の夢」は甘くなり過ぎずに爽やかな青春の味。スクリャービンはソフトな出だしから一気に加速し、エンジン全開で駆け抜けました。いずれも崩しすぎることなく、音の美しさを感じさせました。
後半は米津さんとの連弾です。連弾の定番である「ハンガリー舞曲」の後は、アンコールも含めて1回目の公演と同じ曲でした。演奏は1回目以上にノリノリであり、楽しく聴かせていただきました。
ちょっと小柄な米津さんと長身の小瀧さん。それぞれの個性があり、それぞれの魅力が溢れています。連弾での妙技はたいしたもの。鍛え抜かれたアスリートというようなアクロバティックなパフォーマンスは若者ならではと思います。連弾用の編曲も良くて、理屈抜きに楽しませていただきました。
芸術性がどうの、精神性がどうのと御託を並べるのは意味のないこと。楽しくなければ音楽じゃないです。休日の昼に気兼ねなく音楽にひたれるのは良いですね。
若さ溢れる二人にパワーをもらったように思います。こういう逸材を発掘してきた担当者の眼力に敬意を表します。
1回目(客席:2階C4-12、会員割引¥450)
2回目(客席:2階C4-11、会員割引¥450) |