暖冬で過ごしやすい日が続いています。今日も寒すぎることもなく、好天となりました。昨夜の忘年会疲れが抜けずにボーっとしていますが、年末恒例の第九に行くことにしました。
実は同じ時間に北区フィルのファミリーコンサートがあり、知人が出演されるので、そちらにも行きたかったのですが、先にチケットを買ってしまっていた第九を選択した次第です。
例年のように、今回も3階のA席です。満席の客席は盛り上がりますね。拍手の中団員が登場。全員揃うまで起立し、松村さんが一礼して着席という東響定期方式です。
伊藤さんが登場して、「ヘンゼルとグレーテル」で開演しました。前座としてはまずまずのできでしょうか。ここで合唱団が入場し、いよいよ第九です。
早めのテンポで演奏が進められました。ちゃんと演奏されているのですけれど、何となく例年より雑に感じましたが、私の気のせいでしょうか。第2楽章終了後に独唱者が入場し、ステージ後方に着席しました。
第1、第2楽章と同じように、第3楽章も早めにそっけなく演奏されました。もっとゆったりと歌ってほしかったように思います。残念ながら「天国的な美しさ」は感じられませんでした。
そしていよいよ第4楽章。出だしの低弦の演奏は良かったです。第3楽章が素っ気なかったために、第3楽章のメロディを否定するところが効果的に響かなかったように思いますが、後は盛り上がって行きました。
各独唱者とも好演してくれましたが、男声陣に対して女声陣が弱かったように思います。線が細く、大編成の合唱団に負けていました。
合唱は絶叫調ではありましたが、頑張っていました。左右に分かれたソプラノとアルトがステレオ効果で美しく響いていました。合唱の迫力は良かったです。
フィナーレは猛スピードで煽ってほしかったですが、アクセル全開とは行かず、ほどほどの盛り上がりで終演となりました。
アンコールは「ハレルヤ」か「アヴェ・ヴェルム・コルプス」かと予想していましたが、予想に反して「フィンランディア」でした。これは良かったです。第九以上の好演であり、感動的でした。「フィンランディア」を合唱付で聴く機会は意外にないので、大いに楽しめました。アンコールが一番良かったように思います。
昨年に続いて伊藤さんの指揮でしたが、メインの第九はイマイチの盛り上がりだったように感じました。昨年の感想を読み返してみますと、今日と同じような感想が書かれていますので、指揮者の問題のように思います。松沼さん、諸遊さんの燃え上がるような第九が懐かしく思われます。
外に出ますと快晴の空。とても新潟の冬とは思えないような青空に気分は高揚します。スキー場は困るでしょうが、このまま暖冬が続いてくれることを願います。
(客席:3階 I 7-8、A席:¥2000) |