風と緑のサマーコンサート
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2015年7月18日(土) 13:30  松野尾地域コミュニティセンター
 
ソプラノ:イー・ヒョンスン  テノール:桂木 農
フルート:高垣千枝  ヴァイオリン:阿部敬伍  チェロ:瀬高伸一郎
チェンバロ:笠原恒則
 
二重唱 (ソプラノ、テノール、チェンバロ)
  夏は来ぬ

ソプラノ独唱 (ソプラノ、チェンバロ)
  この道

チェンバロを弾いてみよう (地域の子供2人)
  J.S.バッハ:メヌエット ト長調 (小学校5年生)
  J.S.バッハ:インヴェンションとシンフォニア より 第1番 ハ長調 (高校1年生)

チェンバロ独奏
  J.S.バッハ:フランス組曲第5番 ト長調 BWV816 より アルマンド
  大野雄二:小さな旅 光と風の四季
  大野雄二:ルパン三世’80

子供たちとの合奏
  夏の思い出  (メロディオン4人、チェンバロ、チェロ)
  ふるさと  (リコーダー4人、チェンバロ、チェロ)

(休憩10分)

テノール独唱 (テノール、チェンバロ)
  スカルラッティ:恋する蝶のように

ソプラノ独唱 (ソプラノ、チェンバロ、フルート、ヴァイオリン、チェロ)
  ヘンデル:エジプトのジュリアス・シーザーより わが運命に涙する

器楽合奏
  ヘンデル:フルートソナタ ト短調 作品1-2  (フルート、チェロ、チェンバロ)
  J.S.バッハ:G線上のアリア  (フルート、ヴァイオリン、チェロ、チェンバロ)

みんなで歌おう  (全員)
  花は咲く

(アンコール)  (全員)
  ふるさと
 
 

 新潟市郊外の田園地帯、松野尾地区でのコンサートです。地元自治会と新潟オペラスタジオ、楽路歴程、そして地元のピアノ教室が連携しての手づくりコンサートです。
 地域住民のためのコンサートなのでしょうが、コンチェルトさんのブログで情報を知り、家からも近いので行ってみました。笠原恒則さんや瀬高さんなど、知った顔ぶれがありますし、イー・ヒョンスンさんを聴いてみたいという思いもあったからです。

 場所も知らずに行ったのですが、小さな集落ですので、集落内の細道を進み、それらしき建物を見つけて行ってみましたら、まさにそこが会場のコミュニティセンターでした。
 ちょうど開場時間であり、500円を払って入場し、正面3列目に席を取りました。時間とともに客は増えてきて、最終的にはぎっしり満員となり、150人の来場だったそうです。招待者席には合唱やシューべルティアーデでおなじみの佐藤さんのお姿もありました。

 地元在住のテノールの桂木さんの司会で演奏が進められました。チェンバロの笠原さんは出ずっぱりで、大変ご苦労様でした。

 最初は、お目当てのイーさんと桂木さんの二重唱。噂どおりのイーさんの美貌にうっとりしました。歌の方も容姿同様にリリカルでした。次の独唱も声量豊かに歌われていました。

 続いては、地元のピアノ教室の生徒さん2人によるチェンバロ演奏です。今日の午前に初めてチェンバロを練習したとのことですが、十分な演奏だったと思います。鍵盤の大きさもタッチも大きく違いますが、見事に弾きこなしておられました。

 次はお待ちかね笠原さんの演奏です。バッハはもちろん素晴らしいですけれど、大野雄二の2曲も良かったです。特にルパン三世は最高ですね。ジャジーな演奏に心も躍ります。

 前半最後は地元の子供たちとの合奏です。1曲目はメロディオン4人、2曲目はリコーダー4人とチェンバロ、チェロが共演しました。練習の成果が良く出ていて、良かったと思います。

 休憩後、後半はテノール独唱で開演。桂木さんの人柄がしのばれる端正な歌声に感銘し、器楽合奏をバックに歌われたイーさんのアリアの迫力に酔いしれました。
 お二人とも日本の歌曲より、このようなオペラが良いですね。特にイーさんは華がありますから、オペラ公演でもステージ映えするでしょうね。

 その後は、高垣さんのフルートソナタを堪能し、器楽合奏によるG線上のアリアをしっとりと聴き、花は咲くを全員で歌って終演となりました。アンアコールは地元の子供たちも加わって、ふるさとを歌ってお開きになりました。

 笠原さんのチェンバロに支えられて、皆さん良い演奏を聴かせてくれました。瀬高さんのチェロも良い味を出していました。ヴァイオリンの出番が少なかったのはちょっと残念。美しいイーさんを拝見できたのも大きな収穫です。子供たちを指導された音楽の先生もきれいでした。

 手作り感に溢れるほのぼのとしたコンサート。聴く方の心も和みます。こういう催しを地域の中でやるというのは良いですね。ご苦労もあるとは思うのですが、新潟には素晴らしい音楽家がたくさんいますので、これからもこういうコンサートを続けていただきたいと思います。

 実は、開演間近に、ちょっと不快な思いをして、苛立っていたのですが、その後のほのぼの感に心は和みました。
 

(客席:正面3列目、¥500)