朝までどうしようか思案しましたが、所用が済んで、長岡遠征することにしました。西区から吉田〜分水〜与板を進み、農道経由で1時間20分で到着。高速を使わないとき、この道は便利です。
混雑が予想されましたので、早めに会場入りしました。当日券を購入し、開場待ちの列に並んで、中央の席を確保しました。会場には仕事でお世話になっている小千谷の知人ご夫婦の姿もありました。
開演時間が近づくにつれ、ホール内は大混雑。補助椅子に立ち見まで多数という大盛況となりました。まさに超満員。超有名な人気曲という演目のためでしょうか。
前半は小杉さんを迎えてのチャイコフスキーのピアノ協奏曲です。小杉さんは南区(白根)を中心に活発な活動をされていますが、コンチェルトを聴くのは2000年10月に東京交響楽団との共演以来です。
スリムな小杉さんは、容姿に似合わない燃えるような演奏を披露。エネルギッシュな横島さんの指揮に応えて、オケもパワー全開でした。ピアノとオケは全力でせめぎ合い、血沸き肉踊る演奏に圧倒されました。
アマオケですので、当然ミスもあります。しかし、管が音を外してたとか、弦のピッチカートが合っていなかったなど、演奏技術がどうのと論ずるのは、この圧倒的熱演を前にしては意味のないことです。
燃えるような第1楽章。ゆったりと歌わせた第2楽章。そしてフィナーレに向かって猛突進し、アクセル全開で大爆発した第3楽章。ミスタッチなど何のその、小杉さんは音楽の神が乗り移ったかのように、怒涛の演奏を繰り広げました。
こんな感動はめったには味わえません。一期一会の快演に立ち会えた幸せを、ホールいっぱいの聴衆と共有できたのは大きな収穫でした。
この熱演の後に、アンコールにヴォカリーズを情感たっぷりに演奏。聴衆の心をくすぐる選曲は、小杉さんもたいしたものですね。この前半だけで長岡遠征した甲斐があったと、感動をかみしめました。
休憩後の後半は「新世界」。これがまた前半に劣らぬ快演でした。前半は不安定さがあった管もしっかりとしていて破綻はなく、弦楽のアンサンブルもばっちり。横島さんの全身を使った熱気あふれる指揮に見事に応え、感動と興奮の音楽を創り出していました。
第2楽章のイングリッシュホルンのソロもバッチリ。終楽章では、ちょっと長い休止を取って怒涛のフィナーレへと突入しました。音が消えるとともに、ブラボーの声が上がり、熱狂的拍手が贈られました。
アンコールにジュピターを演奏し、終演となりました。生き生きとした、躍動感あふれる演奏に、私のなまった精神は喝を入れられたように感じました。
このような演奏を引き出した横島先生の力も偉大だと思います。良い指揮者に恵まれて、長岡交響楽団の益々の発展が楽しみです。
(客席:11-10、当日券:¥1700) |