新潟大学管弦楽団第35回サマーコンサート
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2014年7月5日(土) 18:30  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:河地良智
 


ドヴォルザーク:「自然と人生と愛」より 序曲「謝肉祭」

ビゼー:カルメン組曲第1組、2組より抜粋
     闘牛士、第1幕への前奏曲、アラゴネーズ、第3幕への前奏曲
     セギディーヤ、ハバネラ、闘牛士の歌、ジプシーの踊り

(休憩15分)

ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 Op.88

(アンコール)
ビゼー:アルルの女 より ファランドール
 
 
 梅雨の中休みでしょうか、今日は朝から晴れて、清清しい陽気となりました。今日は新潟大学管弦楽団(オケラ)のサマーコンサートです。今日のメインはドボ8。先週潟響で聴いたばかりですが、個人的には欲求不満でしたので、オケラがどんな演奏を聴かせてくれるのか、楽しみにしていました。

 新大は私の母校。入学式でマイスタージンガー前奏曲を聴いて以来、オケラとは長いお付き合いです。毎年団員が入れ替わるのが学生オケの宿命。昨年暮れの定期演奏会とはメンバーが入れ替わり、今年のオケがどんなかを確かめるのがサマーコンサートの楽しみです。

 6時に会場入り。ちょうど開場時間で、長い行列に並んで、Cブロックに席を取りました。会場は老若男女で賑わっていて、まずまずの入りでしょうか。 

 団員が入場、最後にコンミスが一礼してチューニング。お馴染みの河地さんが登場して、序曲「謝肉祭」です。明るく元気があり、色彩感豊かな演奏で、最初から楽しめました。学生オケですので、多少のミスもありますが、それに余りある躍動感が良かったです。

 一旦団員が全員退場して再入場。2曲目は「カルメン」です。これも明るく元気な演奏でした。第3幕への前奏曲(間奏曲)でのフルートとクラリネットのソロはお見事でした。ハラハラ・ドキドキで、危なっかしいパートもありましたが、聴き映えのする良い演奏だったと思います。

 後半は、いよいよドボ8です。第1楽章は、最初は技術的ほころびが若干耳につき、明るさ、元気さはありますが、やはり潟響にはかなわないのかなあと思いながら聴いていました。しかし、徐々にまとまりをみせて、最後は、なかなか良いのじゃないかと思い直しました。
 第2楽章になりますと、見違えるような見事な演奏になりました。木管のアンサンブルもきれいで、うっとりと聴きほれました。第3楽章の舞曲もきれいで良かったです。踊りだしそうな躍動感がありました。
 そして終楽章は、最初のトランペットのファンファーレが見事に決まり、その後は各パートとも全力で疾走し、興奮のフィナーレを迎えて、大いに楽しめました。

 先週の潟響は、ちょっと固くて重い演奏に感じましたが、今日の演奏は軽快で、躍動感があって良かったです。実際私の斜め前の席の人は、椅子に座りながら上半身が踊っていました。演奏する喜び、聴く喜びが一体となり、ホールは興奮に満ち溢れました。
 潟響対オケラのドボ8対決は、私個人の好みとしましては、オケラの勝ちです。個々の演奏技術としては、潟響に一日の長がありましょうが、弾むような躍動感はオケラにかないません。指揮者の違いも大きいものと思います。

 アンコールの「ファランドール」も最後を〆るにふさわしい演奏で、若さが爆発して元気をもらうことができました。先週はちょっと暗い気分で帰ったのですが、今日はウキウキ気分で帰路につきました。

 ただ、あえて苦言を言うなら、前半の2曲で、終演後のカーテンコールの最中に、団員がホール内の空気を読まずに、さっさと退場したことは残念でした。指揮者がオケを讃えている最中に、それを無視する行為はいただけません。コンマスがうまく仕切るべきなんでしょうが、慣れていないようなので仕方なかったのでしょうね。

 12月13日の定期演奏会は、ブラームスの大学祝典序曲、ドリーブのコッペリア、チャイコフスキーの悲愴だそうです。大変楽しみなのですが、私はすでに行けないことが確定。うーん、残念です。


 
(客席:2階C5-6、自由席:\700)