第7回読響メトロポリタン・シリーズ
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2014年4月19日(土) 14:00  東京芸術劇場 コンサートホール
 
指揮:シルヴァン・カンブルラン
ピアノ:ニコライ・デミジェンコ
ソプラノ:ローラ・エイキン
コンサートマスター:クリスティアン・オスターターク(ゲスト)
 
 
シェーンベルク:弦楽のためのワルツ

リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調

(ソリスト・アンコール)
メトネル:「おとぎばなし」 から


(休憩20分)

マーラー:交響曲第4番 ト長調 「大いなる喜びへの賛歌」
 
 
 今日は東響を聴きに上京するので、ついでに他のコンサートはないかと調べましたら、このコンサートがありましたので、聴くことにしました。

 大宮から湘南新宿ラインで池袋到着。芸術劇場内のレストランで昼食をとり、コンサートに臨みました。このホール、そして読響は、2012年9月のリニューアルオープン記念演奏会以来となります。
 今回の席は2階席正面の後方です。客の入りは8割程度でしょうか。ステージ後方にあるはずのパイプオルガンは、音響反射板で隠されていました。

 拍手のない中団員が入場。コンマスが一礼して、漸く拍手が贈られました。コンマスはカンブルランのお気に入りをゲストに招聘したそうです。

 最初は弦楽のみで、シェーンベルクのワルツです。1分程度の短い曲が10曲続けて演奏されました。シェーンベルクとしては初期の聴きやすい曲で、弦楽のアンサンブルの美しさもあって楽しめました。前菜としては上々だったと思います。

 続いてはリストのピアノ協奏曲。カンブルランの信頼の厚いピアニストだそうですが、特別に凄いとは感じませんでしたが、それなりに楽しませてくれました。曲自身が好きでないのですが、飽きずに聴かせてくれたということは、良い演奏だったんだろうと思います。アンコールのメトネルも良かったです。

 後半はマーラーの4番。弦も管も良かったと思います。カンブルランという指揮者は初めてですが、マーラー指揮者としてはどうなのでしょうか。よく整理された分かりやすい演奏だったと思いますが、プラスアルファの驚きのようなものがあるともっと良かったと思います。

 第1楽章の鈴の音からマーラーの世界へ引き込まれました。若干早めに演奏が進められ、少しあっさりした感じを受けました。第2楽章でのコンマスのソロはさすがにうまく、私が好きな第3楽章もきれいでしたが、終楽章の独唱はイマイチでした。声量が乏しく、オケに埋れて聴き取れない場面が多かったです。ここをうまく歌ってくれたら好印象で終演になったのですけれど・・。ちなみに、独唱者は第4楽章の演奏が始まってからおもむろに登場。このやり方が良いですね。最後はフライイング拍手もなく、指揮者が手を下ろすまで無音を楽しめたのは良かったです。

 オケの演奏水準としては素晴らしいと感じましたが、巨大なホールの空間を音で満たすことはなかったです。遠くでオケが鳴っているなあという感じで、オケを聴いたなあという感動が薄かったです。私の席が悪かったのかも知れません・・。

 いつも東響ばかり聴いていますので、たまに他のオケを聴くと新鮮で良いですね。
 
   
(客席:2階N2−21、A席:\5000)