新潟シューベルティアーデ Vol.6 〜4人の詩人たちの競演〜 |
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2014年2月11日(火・祝) 14:00 新潟市民芸術文化会館 スタジオA |
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ソプラノ:田辺千枝子、メゾソプラノ:中森千春、テノール:田中 晃、バリトン:佐藤 匠
ピアノ:栄長敬子、片桐寿代、八子真由美 |
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ヘルティの詩より
至福 (中森、栄長)
月に寄せて (中森、栄長)
嘆き (田中、八子)
溜息 (田中、八子)
シラーの詩より
ギリシャの神々から (佐藤、片桐)
タルタルスの群れ (佐藤、片桐)
希望 (田辺、片桐)
春に寄せて (田辺、片桐)
争い (佐藤、片桐)
(休憩15分)
マティソンの詩より
アデライーデ (田中、八子)
愛の歌 (田中、八子)
嘆き (田中、八子)
テオーネのユリウス (田中、八子)
夕べ (中森、栄長)
ロマンス (中森、栄長)
マイヤーホーファーの詩より
秘密 (田辺、栄長)
夕星 (田辺、栄長)
解消 (田辺、栄長)
タウリスのオレステス (佐藤、片桐)
清められたオレステス (佐藤、片桐)
(アンコール)
全員(ピアノ:栄長)で1曲 |
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今日は建国記念日。氷点下の真冬日から開放されて、比較的過ごしやすい休日となりました。スケジュールがどうなるか分かりませんでしたので、チケットは購入していませんでしたが、時間が取れましたので、このコンサートに出かけました。
シューベルトの歌曲を演奏するために結成された新潟シューベルティアーデですが、回を重ねて、今回が6回目のコンサートとなります。歌曲には疎い私ですが、これまで何度か聴かせていただき、見識を深めることができました。
今回も、高橋先生よりご案内をいただいていましたが、上記のように予定が立たず、チケットは購入していませんでした。毎回前売り時点で完売になるこのコンサートですので、どうなるか心配していたのですが、だめもとで会場に行きましたら、幸いなことに当日券の販売があり、無事聴くことができました。
今日は各ホールとも公演があり、賑わいを見せていました。りゅーとぴあのコンサートホールでは子供向けのコンサートがあり、親子連れで賑わっていました。当方のスタジオAも、最初は空席があるかと思いましたが、いつの間にか満席となり、大盛況となりました。
今回は「4人の詩人たちの競演」という副題で、シューベルトが作曲した詩の数で上位に来る詩人の中で、以前に取り上げたゲーテと連作歌曲のミュラーを除いた4人の歌曲が取り上げられました。
中森さんの歌で開演となり、以後出演者による曲目解説を挟みながら演奏が進められました。この公演も今回が6回目ということで、メジャーな曲はすでに演奏されつくし、今回はあまり知られていない曲ばかりが並び、マニアックすぎるかもとのお話がありましたが、どの曲も素晴らしい歌声もあって、十二分に楽しむことができました。
スタジオAというサロン的雰囲気の中で、各歌い手とも存分に実力を発揮され、楽しませてくれました。ピアノの3人も盛り立ててくれました。
毎度のことですが、解説付きの歌詞の対訳が配布され、じっくりと曲を聴くことができました。このコンサートでもなければ二度と聴く機会はないと思われる珍しい曲の数々を聴くことができて良かったです。
メゾソプラノの中森さんは、聴くたびに存在感が増し、朗々とした低音の響きが格別です。ソプラノの田辺さんは艶やかであり、ユーモアを交えて和ませてくれました。リーダーであるバリトンの佐藤さんの歌声は重厚感があり、渋い歌声にしびれました。
そして、テノールといえば、毎年高橋先生のはずなのですが、今回は田中さんでした。コンサートのご案内をいただいた高橋先生の歌声を聴くことができなかったのは寂しかったですが、田中さんの歌声も良かったです。歌い方も、容姿を含めた雰囲気、立ち居振る舞いとも高橋先生に良く似ていてびっくりでした。高橋先生が変装して出ているんじゃないかと思ったほどでした。
歌手にばかり目が行きがちですが、栄長、片桐、八子という新潟のピアノ界を代表するピアニストにも拍手を贈らねばなりません。このようなコンサートには欠かせない人たちであり、新潟の音楽界を陰で支える立役者でないでしょうか。
シューベルトの歌曲に特化して活動を続ける新潟シューベルティアーデの皆さんは、毎回テーマを決めて、日頃歌われる機会のない曲も聴かせてくれます。今回も、声楽家ですら歌う機会がないという珍しい曲を聴かせていただき、貴重な体験ができました。600曲以上のシューベルトの歌曲の中で、100曲程度歌ってきたそうです。全曲制覇にはまだ道程は長いですが、今後の地道な活動に期待したいと思います。
(客席:左側2列目、当日券:\2000) |