TOKI弦楽四重奏団は、毎年この時期にコンサートを開催していますが、新潟での公演は平日で仕事のため行くことができません。そこで、7月にオープンしたばかりのアルフォーレの見学を兼ねて、柏崎まで遠征することにしました。
TOKI弦楽四重奏団は、アルフォーレとパートナーシップ・アーティストとして契約し、5年間に渡って活動するとのことです。今回はここで5日間に渡って練習を行い、県内公演に先駆け、柏崎で一部抜粋をした特別プレコンサートを開催することになりました。
会場はアルフォーレの1階にあるマルチホール。平土間で、シューボックス型のホールです。150席用意されましたが、チケット完売で、当日券の販売はありませんでした。早めに開場の列に並んだわけでもありませんが、1列目中央の、かぶりつきの席を取ることができました。会場内には平山さんのお父様である平山前知事のお姿もありました。
メンバーが登場して開演です。左から、第1ヴァイオリンの岩谷さん、第2ヴァイオリンの平山さん、チェロの上森さん、ヴィオラの小熊さん、そして同じくヴィオラの鈴木さんという順です。岩谷さんは白シャツに赤ネクタイ、平山さんは上が赤で下が黒いパンツ、上森さんは黒シャツ、小熊さんは上が青緑で下が黒いパンツ、そして鈴木さんが鮮やかな赤シャツという姿で、衣装はバラバラ、リラックスした雰囲気でした。
奏者まで2mほどの至近距離。奏者の息遣い、特に岩谷さん、鈴木さんの鼻息が賑やかに聞こえてきました。このホールでみっちり練習しただけあって、アンサンブルの乱れもなく、息の合った情熱的な演奏でした。
各曲とも2楽章ずつ演奏され、聴き所を聴けたものと思います。昨夜は「なでしこジャパン」をテレビ観戦し、寝不足だったのですが、眠気を起こす暇もなく、最前列で迫力ある演奏を聴くことができました。
アンコールに「ふるさと」を演奏し終演となりました。休憩なしで60分ほどの公演でしたが、密度が濃く、十分に満足できる内容でした。
第1ヴァイオリンが微妙に変わりながら長く活動しているTOKI弦楽四重奏団ですが、今回は岩谷さんが終始リードし、メリハリのある切れ味ある演奏だっと思います。鈴木さんの柔らかなヴィオラの音色も心地よかったです。
常設の四重奏団ではないですが、この会館と提携し、本日演奏したホールで5日間みっちりと練習を重ねた「柏崎合宿」の成果が出たものと思います。来年もこのホールで演奏すると話されていましたが、柏崎を拠点に、どういう活動をしていくのかも楽しみです。
5日は佐渡、7日聖籠、8日新潟、そして9日は東京で本公演が行われます。きっと本日以上のすばらしい演奏を聴かせてくれることでしょう。
最後に、挨拶は岩谷さんがされて、マイクがもう1本用意されていたものの、他のメンバーの声を聞くことができなかったのはちょっと残念でした。ゲスト扱いの小熊さんのみ紹介されましたが、パートナーシップ・アーティストとしてのお披露目公演でもあったわけですので、他のメンバー紹介もあったら良かったかなと感じました。もっとも、私は参加しませんでしたが、この後出演者との交流会(会費3000円)がありましたので、そちらで懇親が深められたものと思います。
(客席:1列目中央、全席自由:1000円) |