クロネコ ファミリー コンサート  音楽宅急便
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2011年9月18日(日) 16:00  上越文化会館 大ホール
 
指揮: 飯森親範
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
司会・ナレーション:岩崎里衣
合唱:妙高市立新井小学校合唱部、妙高市立新井中学校合唱部、上越市立大町小学校合唱部、上越市立城北中学校
 
 
 
ハチャトゥリアン:剣の舞

ビゼー:歌劇「カルメン」前奏曲

(君もマエストロ)

ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲

(休憩15分)

宮川彬良編:「唱歌」春・夏・秋・冬

デュカス:魔法使いの弟子

ラヴェル:ボレロ

(アンコール)
故郷
ラデツキー行進曲
 
 

 9月も半ばを過ぎたというのに、厳しい残暑です。今日は町内会の集まりがあり、上越市まで行くのはどうしようかと思ったのですが、せっかくいただいた招待券を無駄にするのも失礼なので、会合が終わった後上越に向けて高速を飛ばしました。車の外気温計は34℃。暑さには参ります。

 途中で昼食を摂って2時過ぎに到着。座席指定の列に並んで、指定券をいただき、開場時間まで某所で休憩し、コンサートに臨みました。
 このホールは初めてですが、ワンフロアで横幅の広さが目立ちます。指定された席は右端。決して良い席ではありませんが、無料招待ですから文句も言えません。合唱団席をステージ後方に作ったため、ステージは前方に拡張されていました。

 拍手のない中団員が入場。コンマスは西江さんです。新潟市ではおなじみの飯森さんが登場して「剣の舞」で開演です。以後、司会の岩崎さんと飯森さんのトークを挟みながら進行しました。

 なかなか良い音だなあというのが第一印象。ほどほどの残響があり、壁際の悪い席にもかかわらず、新潟県民会館や長岡市立劇場より良い音に感じました。オケの振動が座席にも伝わって来て、全身で音圧を感じましたが、音が飽和することがありませんでした。ステージが前方に拡張されたのも音響的に良いのかも知れません。飯森さんの全身を使ったダイナミックな指揮に応え、新日本フィルも迫力いっぱいに演奏してくれました。

 続いては「カルメン」前奏曲。これは飯森さんの指揮による演奏の後、会場から指揮の希望者3人を募って、「君もマエストロ」と題する指揮体験が行われました。2拍子の振り方を習っただけでしたが、3人の子供たちが堂々と指揮して会場を沸かせました。飯森さんのサイン入り指揮棒をプレゼントされ、思い出に残ったことでしょう。

 「運命の力」序曲で前半が終了しましたが、これも良い演奏でした。管も弦もきれいです。東響ばかり聴く機会が多いのですが、たまに他のオケを聴くと新鮮に感じます。

 休憩後は合唱団席に地元の子供たちが登場して、誰もが知っている日本の唱歌がメドレーで演奏されました。宮川氏のアレンジも面白くて楽しかったです。今日のゲネプロで4校が初めて揃って練習したとは思えないきれいな歌声だったと思います。

 続いては岩崎さんのナレーションで、音楽劇「魔法使いの弟子」が演奏されました。お話付だと音楽も分かりやすく、子供たちも楽しめたのではないでしょうか。

 プログラム最後は「ボレロ」。飯森さんが指揮者を志すきっかけになった曲だそうです。オケの実力が試される曲ですが、次々に登場する各楽器ともすばらしい演奏でした。迫力いっぱいの演奏に大満足。

 アンコールは、再び合唱団が登壇して、日本の唱歌メドレーでも歌われた「故郷」を、会場も加わって歌いました。全員起立して歌ったので、最後は自動的にスタンディング・オベーション。そして、ラデツキー行進曲で盛り上がってお開きとなりました。

 新潟市から聴きに行った物好きは私くらいでしょうか。堅苦しくないこういうファミリーコンサートも私は好きです。以前は東響によるホリデーコンサートが「りゅーとぴあ」でもあったのですが、数回でなくなってしまって久しくなりました。
 今後もこういうコンサートでクラシック音楽を楽しむ人が増えてくれることを祈りたいと思います。クロネコさんの活動は素晴らしいことです。こういう活動も26年目だそうです。どうせ利用するなら「クロネコ・ヤマトの宅急便」を使いましょうね。

 上越は遠いですが、高速で1時間半。近いといえば近いかも。無料のコンサートではありましたが、交通費は通常のプロオケのチケット代はかかっています。この辺が悩ましいところです。
  

(客席:14−64、無料招待)