コンサートは夏枯れとは言うものの、いろいろ催しはあります。今夜はK-POPのコンサートがビッグ･スワンであり、私の娘たちも出かける予定で楽しみにしています。クラシックコンサートもいくつかあったのですが、趣向を変えてAPRICOTのミュージカルを楽しむことにしました。

　APRICOTの活発な活動については知ってはいたのですが、食わず嫌いといいますか、避けていた面がありました。ところが、7月1日に開催された「金森穣＆山本真希・震災復興支援公演」を見に行ったとき、APRICOTも出演していて、今回上演される「スーホと白い馬」の抜粋が演じられ、そのすばらしさに衝撃を受けました。
　そこで、本公演も是非観ようと思っていました。演奏者として、新潟の音楽界のミューズである庄司さん、渋谷さんが出演するというのも大きな魅力であることは言うまでもありません。19日（金）から21日（日）まで全部で５公演行われますが、都合もあって、土曜の昼公演となりました。それぞれの回で出演者が異なりますから、私の感想は、この回のものということをお断りします。

　某所で美味しい冷やし中華を食べ、りゅーとぴあに着くとすでに開場待ちの行列ができていましたので、並んで入場し、ほどほどの場所に着席しました。ほとんど満席に近い大盛況です。

　場内が暗転し、庄司さんのヴァイオリンの音に乗って開演しましたが、スポットライトを浴びて立って演奏した庄司さんの美しさにまず感動してしまいました。舞台下の左手客席が取り払われ、そこにピアノが置かれ、３人が演奏しましたが、PAが使用され、音量は十分でした。黒いドレスで演奏した３人とも大変きれいでした。

　新潟の子供たちのすばらしい歌声や演技に感銘し、美しいハーモニーに聴きほれました。合唱としても聴き応えがありました。これだけ長大な演目を演技しながら歌うとは、感動以外の何物でもありません。主役級の皆さんも良かったですけれど、バックでステージいっぱいに、歌いながら走り回っていた皆さんも大したものです。ただし、怒鳴り口調の台詞はちょっと聞き苦しかったかも。ゲストの高汐さんはさすがに貫禄がありました。
　
　ステージにはセットはなく、幕と照明で十分な効果を上げていました。音楽や振付はちょっと単調な印象がありました。親子何代にも渡る壮大な物語の内容は面白いのですが、ちょっと冗長だったかも知れません。もう少しコンパクトに凝縮しても良かったように感じました。楽しかったのですが、休憩を入れて２時間半の公演は、お尻が痛くなりました。
　
　いろいろ感じる点はありますが、考えてみれば、新潟オリジナルの演目を新潟の子供たちが演じているのでした。これだけの演技ができるというのはたいしたものです。1000円の入場料は安すぎるような感動的な公演だったと思います。

　新潟市には、ジュニアオーケストラ、ジュニア合唱団、ジュニア邦楽合奏団という全国に誇るべき宝がありますが、APRICOTも忘れてはならないことを再認識しました。子供たちの頑張りに元気をもらって、明るい気分で帰路につきました。
　

（客席：１５ー２４、全席自由、会員割引：900円）