りゅーとぴあ・プライム・クラシック1500 VOL.7 
「ヴァイオリンとピアノ」
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2010年5月28日(金) 19:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
ヴァイオリン:小野明子
ピアノ:西脇千花
 
 


モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第25番 ト長調 K.301

フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 Op.13

(休憩20分)

ドヴォルザーク:ソナチネ ト長調 Op.100

R.シュトラウス(プシホダ編):オペラ「バラの騎士」より ワルツ

ビゼー(フバイ編):カルメン幻想曲 

(アンコール)
マスネ:タイスの瞑想曲
 
 

 もう5月も終わりというのに、肌寒い日が続いています。今日も最高気温が15℃を下回り、冷たい雨の中、りゅーとぴあへと急ぎました。

 今日は昼に1コイン・コンサートが開催されましたが、行けるはずもなく、同じ出演者による夜のコンサートを聴くことにしました。小野さんも西脇さんも、相当な実力者であられるようですが、不勉強な私にとっては初めて聞く名前です。小野さんは12歳でイギリスに留学したという信じられない経歴の持ち主です。どんな演奏を聴かせてくれるのか楽しみでした。

 チケットは1階と2階正面のみの発売でしたが、それでも空席が目立ち、少し寂しい客席でした。300人程度の入りでしょうか。

 小野さんは白地にピンクの模様、西脇さんは鮮やかなブルーのドレスで登場し、小野さんのトークを交えながら演奏が進められました。コンサートに慣れていないお客様が多いのか前半は楽章間に拍手が入って興がそがれましたが、だんだん雰囲気を察したようで、後半は拍手が入りませんでした。まあ、気軽に音楽を聴こうという低料金のシリーズですから、堅苦しいことは言わず、生演奏のすばらしさを味わっていただき、クラシックファンが増えてくれることを祈ります。

 さて、小野さんのヴァイオリンは音量豊かで、低音が良く響いていました。1772年製のガダニーニということですが、落ち着きのあるすばらしい音色でした。ゆったりと歌わせた演奏で、耳に心地良かったです。ピアノも目立ちすぎることなく、ヴァイオリンと溶け合っていたように感じました。

 曲のせいもあろうかと思いますが、いずれも刺激の少ない、穏やかな演奏に感じました。あまり聴く機会のないフバイのカルメン幻想曲など技巧を要するはずの曲も苦もなくさらりと弾いていて、実力のほどが推し量れましたが、逆にどの曲も同じように感じました。しっとりと謳わせるところはきれいであり、うっとりしたりしますが、ピアノとヴァイオリンのぶつかり合い、丁々発止の緊張感はイマイチ感じられませんでした。
 仕事で疲れた後の癒しのひとときとしては良かったですが、偏屈者の私は、もっと刺激がほしいように思いました。
 

(客席:2階C2−9、会員割引:1350円)