新潟交響楽団 第84回定期演奏会
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2009年6月21日(日) 14:00  新潟県民会館大ホール
 
指揮・お話し: 松沼俊彦
 
 
 
オーケストラ世界一周〜

バーンスタイン:ミュージカル「キャンディード」序曲

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲 K.492

シューベルト:劇音楽「ロザムンデ」より 第3幕への間奏曲

ブラームス:「大学祝典序曲」 Op.80

(休憩15分)

ベルリオーズ:劇的物語「ファウストの劫罰」Op.24より 「ラコッツィ・マーチ」

J.シュトラウスII:喜歌劇「ジプシー男爵」序曲

ボロディン:交響詩「中央アジアの草原にて」

チャイコフスキー:大序曲「1812年」

(アンコール)
外山雄三:管弦楽のためのラプソディ


 
 

 

 夜中に雨が降りましたが、朝から天候が回復し、昼には気持ちよい好天気になりました。今日は、見附では山本貴志と磯絵里子のコンサートがあり、そちらへ行こうかとも考えていましたが、結局お馴染みの潟響に行くことにしました。今回は小品ばかりで曲目の魅力は乏しいのですが、たまには肩の凝らない音楽もいいかなと考えました。「オーケストラ世界一周」という副題が付いており、音楽で世界の国々を巡ろうという趣旨のようですが、こじつけのようにも感じます。

 指定席も発売されましたが、自由席券で入場、県民会館では一番好きな、2階最前列中央に席を取りました。いつもより編成が大きいようで、ステージいっぱいに席が作られていました。
 拍手の中団員が入場し、最後にコンミスの松村さんが登場し、一段と大きな拍手が湧きました。松村さんは東響の大谷さん同様に、潟響の顔ですね。

 松沼さんが登場し、「キャンディード」序曲で開演です。大編成の賑やかな明るい曲で、オープニングには好都合であり、演奏も良かったと思います。
 以後、松沼さんの楽しいお話を交えながらプログラムが進みました。こういう趣向は初めてと思われますが、娯楽としては楽しめました。曲毎に編成が変わり、演奏の質もいろいろでありましたが、いずれもまずまずの演奏だったと思います。中でも「ジプシー男爵」序曲はきれいな演奏だったと思います。オーボエのソロが良かったです。また、最後の「1812年」はステージ両脇にバンダが出て、迫力満点の演奏でした。これは文句なく楽しめました。そしてアンコールは日本の曲ということで、「管弦楽のためのラプソディ」が演奏されました。最後を盛り上げるには最適の曲ですね。

 松沼さんのお話は楽しく、通常のコンサートでは分からない気さくな人柄に魅力を感じました。しかし、短い小品ばかりであり、聴き応えという点では欲求不満は否めません。前菜をいくつも並べてもメインディッシュにはなりえませんから。でも、たまにはこういう趣向も良いかも知れません。肩肘張らず、通常の定期も曲目解説があっても良いように思います。次回はベートーヴェンの5番とプロコフィエフの5番という本格的なものに戻ります。楽しみですね。

 毎年6月の定期は新潟県民会館での公演ですが、毎度のことながら、空調の音がうるさいのが気にかかります。いいホールだと思うのですが、この点がいつも気になってしまいます。

 外に出ると快晴の空。日差しはもう夏です。車のエアコンを全開にして帰路につきました。
 

(客席:2階1−14、自由席:1000円)